No.14 ページ14
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｢ヴィラン連合？｣
何だそのダサいネーム。
面倒臭さここに極まれりといった顔をしてAは大真面目な顔をした名うての大物ブローカーを見つめ返した。
『新しい依頼だ』
いつものバーで、マスターが皿を洗う音をBGMに義爛は切り出した。
どうやら最近懇意にしているヴィラン組織とかで、裏社会の帝王とまことしやかに囁かれている大物ヴィラン・オールフォーワンがバックについているらしい。
敵に回したら恐ろしいが、取引相手としては間違いがねえ、と義爛は言った。
普通なら関わり合いにならないだろうに、義爛は大概イカれてる。
｢で、そのダッッッサいヴィラン協会が何だって？｣
｢ヴィラン連合な。覚える気が更々なくて結構｣
｢ダサすぎてその名前の為に脳の容量を割きたくない｣
｢気持ちは分からなくもないがなあ｣
幾ら裏社会の人間と言っても、Aは正常に思春期の子供だった。
義爛は苦笑いして、事の次第を説明する。
ヴィラン連合とやらが、八月の某日に行われるという雄英高校の林間学校を襲撃する計画を立てているという事。
Aには、その際にヒーローの足止めをお願いしたい事。
彼らがアジトに戻ってからも、計画が終了するまでは警護を頼みたい事。
｢却下｣
｢だと思った｣
｢当たり前だろ。看板に掲げてる条件要項見直してこい｣
｢いや、この話は出来ればって事だった。本題はもう一つの方だ｣
｢まだあんの｣
名前だけでもうんざりなのに、依頼までうんざりする組織だな。
口に出すとガキ扱いされそうだったので、Aは義爛の頼んだピーナッツをガリガリ噛んだ。
｢七月の中旬に、ヴィラン連合のトップ張ってる死柄木弔って奴が市街地に行くらしい。ギリギリまで場所の詳細は分からないらしいが、その警護をして欲しいんだとか｣
｢ふうん。変なお願いごとだね｣
｢まあな。死柄木は個性こそ凄まじい破壊力だが、思考回路がまだまだ子供なんだ。依頼主が死柄木じゃなくて、死柄木のお守りやってる黒霧って奴だからよ、多分死柄木自身は知らねえんじゃねえのかな｣
｢へえ。随分担がれたトップだ｣
だから“ヴィラン連合”って名前になったのかな？
中々に皮肉の効いた言葉に、義爛は死柄木とAの折り合いの悪さを早々に察した。
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リサ(プロフ) - とても面白いです。続き楽しみにしてます！ (2021年12月7日 20時) (
レス) @page14 id: 942b3344d9 (このIDを非表示/違反報告)
猫(プロフ) - 面白いです！続き待ってます！！ (2021年12月7日 11時) (レス) id: 159bb94574 (このIDを非表示/違反報告)
クレア - 文が多いのにスラスラ読めて楽しい小説ですね、ここ(占ツク)に少ない雰囲気の作品なので、ちょっとラッキーな気分です(笑)！こういうの、私は好みですよ。 (2021年12月7日 9時) (レス) @page4 id: 730c5fdade (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：エリンギ(サブ垢) | 作成日時：2021年12月6日 18時
