No.15 ページ15
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｢おはよう。今回の期末テストだが、残念ながら赤点が出た。したがって、林間合宿は全員行きます｣
｢｢｢｢どんでんがえしだあ！｣｣｣｣
という上記の経緯により、合宿の持ち物を調達するべく、緑谷達雄英高校1年A組のメンバーは木椰区ショッピングモールにやって来ていた。
流石は日本最難関のヒーロー科。クラスメイトも皆個性豊かで、各々の目的を達成するべく、到着して直ぐに散り散りになってしまった。
｢皆、行動早いな･･････｣
取り残された緑谷は、同じく置いてきぼりにされた麗日に話しかけた。
｢う･･････麗日さんはどうする？僕はウェイトリストのちょっと重めの欲しいんだけど･･････｣
｢私は────･･････虫除け･･････｣
空を見ながら思い出したように呟いた麗日はしかし、笑顔のままピシリと固まって明後日の方向を見つめた。何故かそのまろやかな頬が薄桃色に染まっていくのを不思議に思った緑谷だったが、｢虫よけ────！｣と突如叫んで猛然と走り去って行った麗日を呆然と見つめているしかできなかった。
｢せっかく皆で来たのに僕一人｣
残念ながら、その言葉に反応を返してくれる優しいクラスメイトは誰もいなかった。
さてどうしようとキョロキョロ辺りを見渡した時だ。
｢おー、雄英の人だ、スゲー。サインくれよ」
黒いパーカーのフードを目深く被った黒ずくめの格好をした男に声を掛けられた。
｢へ！？｣
｢確か体育祭でボロボロんなってた奴だよな！？｣
そこまで覚えていてくれるとは。
素直に感激している緑谷だったが、しかし次の言葉で凍りついた。
｢んで確か、保須事件の時にヒーロー殺しと遭遇したんだっけ？｣
それは、表向きではエンデヴァーが対敵した事になった事件だ。
緑谷は目を見開く。
男は尚、フラフラと近寄ってきた。
｢すげえよなあ。いや本当信じらんないぜ、こんなとこでまた会うとは。ここまでくると何かあるんじゃって思うよ。運命、因縁めいたもんが」
何か、何かがおかしい。
背中をツーッと冷や汗が垂れていく。
｢まあでも、お前にとっては雄英襲撃以来になるか｣
フードに隠れていた男の顔が顕になった瞬間、緑谷は声にならない悲鳴を、奥歯を噛み締めて必死に抑えた。
｢お茶でもしようか。緑谷出久｣
死柄木 弔･･････！！
緑谷は宿敵との再開を、血走った目で迎える事となった。
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リサ(プロフ) - とても面白いです。続き楽しみにしてます！ (2021年12月7日 20時) (
レス) @page14 id: 942b3344d9 (このIDを非表示/違反報告)
猫(プロフ) - 面白いです！続き待ってます！！ (2021年12月7日 11時) (レス) id: 159bb94574 (このIDを非表示/違反報告)
クレア - 文が多いのにスラスラ読めて楽しい小説ですね、ここ(占ツク)に少ない雰囲気の作品なので、ちょっとラッキーな気分です(笑)！こういうの、私は好みですよ。 (2021年12月7日 9時) (レス) @page4 id: 730c5fdade (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：エリンギ(サブ垢) | 作成日時：2021年12月6日 18時
