your voice <Wataru.Y>

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？「はい？」





背中をつつくと怪訝な様子で振り返るさっきの男性








メモを見せる







あ(あの・・・大変ご迷惑かと思うんですが、携帯貸していただけませんか？
今日に限って忘れてしまって…。大事な会議の資料が私のPCに入ってる事を同僚に伝えないと大変な事になるんです。会社に連絡したいんです)






とても困った顔の彼






？「それはちょっと・・・」





あ(お願いします！ ・・・私、クビになっちゃいます！！)






？「ク、クビ！？」






緊迫感を伝えたくてちょっと盛って伝えると、さらに大きく目を見開いた






あ(お願いします！！！)






お願い！！！！




両手を合わせてギュッと目を瞑ると、







…。









じっと私を見つめたのち、一つため息をついて









？(わかりました。ただ、非通知設定でよければ)









あ(ありがとうございます!! それと、私の代わりに話してもらえますか？ 同僚につなぐので)








？「えっ！！！」







差し出された手が引っ込みそうになるから咄嗟に私は彼の手を握り締めた








？「え!!!ちょっと、それは・・・!!!」









凄い、困った・・・というよりも驚いた顔









ごめんなさい…！！！でも、私も困ってるの！！！







右耳をかき上げて補聴器を指差す








もう、ひたすらじっと目で訴えると







私の目と手元を一度交互に見て









？「・・・ま、いっか…」









さっきよりも大きく息をついて








諦めたようにポンと私のてのひらに携帯電話を置いた

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