your voice <Wataru.Y>

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あ「痛ッ！！！」









お約束パターンで手を切る私









あ「本当、ごめんなさい！ほんとごめんなさい！！」





渉「大丈夫だから！！！ あ！！！だから、触んな!!! それよりも手！見せて！！！」





私の手をぐっと引き寄せて切った人差し指をじっと見る







渉「うん。そんなに傷は深くなさそう…」






そう言ってポケットからハンカチを出すと私の指にギュっと巻きつけた






あ「!!! 血!!! 汚れちゃうから大丈夫だから!!」






ハンカチを外そうとすると、より一層力を込めて私の手を掴んだ







渉「ダメだって！！ 傷は浅いけど出血は多いんだから早く止血しないと!!!」









ジンジンする指


ハンカチ越に感じる渉君の手の感触


というよりも…距離が近すぎて…!!!!








そんな私のドキドキ感なんかお構いなしの渉君







渉「というか、今日のAちゃんおかしい!!! 注意力散漫!!!」


あ「ご、ごめん・・・そんなつもりじゃ」


渉「看板にぶつかるわ、何にも無いところで躓くし！」


あ「…ごめん」


渉「ほんと！心此処に在らずだし！」


あ「…すみません」


渉「ってか、割れたグラスを素手で掴むなんて絶対に手切るに決まってるだろ!!」









あ「…ご、ごめんなさい・・・」









…。









もう返す言葉もない私…




情けなさすぎる…









涙声になる私にぎょっとしたのか









渉「!! ごめん…！別に怒ってるとかじゃなくって!!!」




あ「いや、ほんと…ごめんなさい…」


渉「いや、あ、お、俺も言い過ぎた！！ごめん！」



あ「ううん…渉君は全然悪くない…本当、ごめん…!!」









必至に首を横に振る私に









渉「…本当の本当に言い過ぎた。・・・ごめんね？」









すると…





そう言って、ぎゅっと私を引き寄せた

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