your voice <Wataru.Y>

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テーブルクロスの柄も分からないくらいに並んだ料理はあっという間に消えて行った…




あ「本当、凄い…」


渉「あぁーー腹いっぱい」






あの細い体のどこに収納されたのか…


お腹をさすってコーヒーを飲む渉君の満足そうな顔


美味しそうに食べるし、その笑顔、つられて私まで笑ってしまう



心地よい沈黙…









でも、ずっと言わなきゃって思ってたこと









あ「…あの・・・渉君？」



渉「何？」







私が声を掛けると真っ直ぐ私の方を向いて返事をした







あ「…さっきはごめんなさい」



渉「え…？どうしたの？？」



あ「いや、メールの返信…」



渉「メール？ …あぁ、さっきの？」









そう返すと、ソーサーにカップを置いて私を真っ直ぐ見返した









あ「うん…。 渉君の励ましの言葉を素直に受け止める事出来なくて・・・あんな捻くれた返信しちゃって…気分害したよね？」



渉「いや、俺の方こそ…事情も良く分からずに…無神経だったと思うし…ゴメン」






あ「そんな事ない！・・・ただ、痛いトコ付かれて、勝手に落ち込んだだけ…」


渉「痛いところ…？」









…。









なかなか次の言葉が出てこない私をじっと見つめて待ってくれる









・









あ「…初めは私もそう思ったの…自分の力で掴んだ仕事だって・・・




でも、実はそうじゃ無かった…。



全然仕事面での評価じゃないところでの抜擢で・・・
案の定、仕事についていけない、周りに嫌な思いもさせてる…。



でも、任されたからには頑張りたいって思うんだけど…」









カップを握ると温もりが少しだけ残っている









あ「…怖いの、自信なんてない…。」









渉「Aちゃん・・・」

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