your voice <Wataru.Y>

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金曜日の夜




久々に仕事も早めに切り上げて家でのんびりタイム



渉君とも久々にリアルタイムでメールのやり取り中



いつもなら、ワクワクドキドキしながらなのに…









渉『Aちゃん、元気ないね？ 眠い？』



あ『今19時だよ(笑)まだ眠くはないよ〜。 実はね、最近大きな仕事を任せてもらって、ちょっと疲れてるだけ^^』




渉『まだ19時か(笑)！腹減ったーーー＞＜！
そうなんだ！凄いじゃん！出版関係だったよね？あ、眠くなったら言ってね？』



あ『渉君も寝る時は言ってね？ 私もお腹空いた〜^^;

そうだよ〜今度取材に同行させてもらうことになったの。 私にとってはとても大きな仕事で色々不安で…』




渉『そっか。でも、Aちゃんなら出来ると思って任せてくれたんだと思うよ？自信持って！』









出来ると、思って・・・








なのかな…？









あの日からやたらと近い距離感


耳元にかかる息の感覚


肩に置かれた手の感覚


ふと顔を上げると目が合って…









思い出しただけでも鳥肌が立つ









まぁ、私が気にし過ぎているからかもしれないけど…








それでも、一度気になるとどうしようも出来なくって




些細な事が少しずつ私を蝕んでいった







あ『出来ると思って任された訳じゃないの。 私の仕事が評価されて与えられたものじゃないから自信なんて持てないよ』







渉君の言葉が棘のように刺さって






ばぁーーーっと頭に浮かんだ言葉をそのまま打ってしまった









＜送信完了＞









・・・ダメだぁ、私…









一つ大きく息を吐いて




携帯をサイドテーブルに置いた

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