your voice <Wataru.Y>

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取材の為の準備で追われる毎日


慣れない仕事に一杯一杯






それに加えて・・・





「柚木さーーん、この前頼んだやつまだなの〜？」





「え？」

「だから、コレ！！」

「す、すみません！！今出します！！」

「ほんと、こんなんで松戸さんの同行なんて務まるの？」





「…すみませんでした」





・・・その資料、期日は来週ですよね？？





案の定あたりが強くなってます…







さらに…


ポンっと肩を叩かれて






松戸「柚木、ちょっといいか？」



「あ、はい…」








一斉にこっちを見る皆様…




あたりが強くなってる一番の原因…




準備の為に最近よく松戸主任から呼び出される…



しかも、私の担当じゃないものまでもが仕事回すし…









空いている会議室に案内されると、松戸さんはブラインドを下ろした








松戸「柚木、大丈夫か？」




あ「本当すみません…。 アシスタントなのに、あまりお役に立ててなくて…」







先方とのやり取りはアシスタントの仕事にも関わらず、電話に出れない私はノータッチ…


そりゃあ、皆さん当たりが強くなるのも当たり前だよ…








松「いや、それは気にしないでいいから」






そう言うと、私の後ろに回って








すっと私の首筋に指が這う感覚…







!!!!







松「俺は柚木の、文章力やセンス、評価してるから」






ゾワっと鳥肌がたって…




周りを見渡すとブランドで覆われていてこの空間には2人きり…








思わず首筋にある手を払いのけると









何事もないかのようにニコッと笑って







松「ごめん、糸くず？ついていたから」



あ「あ・・・ありがとう…ございます。」








それでも纏わりつくような指の感覚がソコにあって…








松「期待してるから。・・・頑張ろうな」




あ「…はい。ありがとうございます… わ、私、先に戻りますね…」







私の本能が







【早くこの部屋を出ろ】








と警報を鳴らしていて









あ「失礼します…」









勢いよくお辞儀をして


大股で会議室の扉めがけて一歩を踏み出した

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