検索窓
今日:25 hit、昨日:49 hit、合計:773,383 hit

第十二話 ページ12

朝霧姉さんは、いつもの営業スマイルだけど、
何故か少しだけ黒い。




「いやさぁ、いつもみんな俺の前で綺麗な舞見せてくれるから、
どんな練習したらそんなに綺麗に踊れるのかなーって
気になったから、入れてもらっちゃった。」


今話題のテヘペロ、的な顔をするその人。


そして私は思い出した。




あぁ、あの写真の人だ。




表情でイラっときたからあんま見てない人だけど、
そう、この表情。この沸き上がる感情。この人だ。




殴っていいですか。
と聞きたくなる衝動を抑え、
朝霧姉さんの次の言葉に耳を澄ます。



朝霧姉さんは、遣手の姉さんもが頼りにするほどの人格者だし、店の色々なことを任されていて、言葉はなけれど誰もが頼りにしている。





「ごめんなんし、わっちらは今、真剣に稽古に励んでござりんす。
及川様とて、お静かにして頂けないのならお引き取りを。」



ズバッと言った朝霧姉さん。
流石。


ストレートに出て行けとまでは言えないから、
これが一番の対応だと思う。ナイスです。




「えー、朝霧ちゃんはいつもお堅いねぇ。
ま、いいや、静かにしてるから続けて。」



チッ。


いや、心の中で舌打ちしました。
実際してないから大丈夫。




「...」





ふと、周りを見回すと。



一部の姉さんたち以外は、及川さんに目を輝かせてる。



え、なにこれ。
私にとって第一印象最悪なんだけどさ。

もしかして私がおかしいの? ええ……?




本気で困惑している彼女。
自覚はないだろうが百面相をしている。




そして、姐さんたちの練習再開の声がかかると、
我に返ったかのように練習に戻った。









「...変な子。」



そう呟いた及川は、
誰にも見つからないように舌なめずりをする。



自分の前にいても目は輝かせない、
本性を知ってる朝霧たちのように露骨に怪訝な顔はしない。

何を考えているのか丸分かりな彼女が、
及川の目には光って見えたのだ。







...いつから店に出るのかな。
なんだか今、とっても






楽しい___。

第十三話→←第十一話



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (899 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
1245人がお気に入り
設定タグ:ハイキュー , HQ , 逆ハー   
作品ジャンル:アニメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

- 黒尾鉄朗がっごいいいいい (2015年3月21日 9時) (レス) id: 6d17eb9fea (このIDを非表示/違反報告)
りっさん - 夜久さん素晴らしいです。グッジョブです!! (2015年3月18日 22時) (レス) id: 9319e60931 (このIDを非表示/違反報告)
- 第29話の三行目の黒尾様が__ってところ黒男様になっています!あ、これわざとでしたか??でも気になったので指摘してしまいました;;; (2015年3月15日 16時) (レス) id: 0fb612002d (このIDを非表示/違反報告)
星月夜(プロフ) - かよさん» 本当ですか!!?もうその一言だけで今胸がいっぱいになりました。ありがとうございます...! (2015年3月15日 11時) (レス) id: c4da7f23ba (このIDを非表示/違反報告)
星月夜(プロフ) - 7時さん» 嬉しいです...!ありがとうございます!!赤葦さんかっこいいですよね(笑) な、殴られました!?さらっと言ってますが大丈夫ですか!?(笑) 更新頑張ります!! (2015年3月15日 11時) (レス) id: c4da7f23ba (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:星月夜 | 作成日時:2015年2月26日 12時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。