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第十三話 ページ13

「えっ...」







明日のことが心配で居残り練習していた私。
本番と同じような重い衣装を着ていたから、
朝霧姉さんには夜見世があるし、先にあがってもらって、一人で着替えていた。

自分で脱ぎ着できるようにも、なりたいし。
いうて禿ちゃんもついてくれるんだけど。



だが、着替え終わってドアを開けると、
そこには予想外の人物がいた。





「...及川、様?」





そう、私が初めて見たときから苦手なあのお方。

及川徹。




「やっほー、待ってたよ。」


私の姿に気がつくと、
笑顔で近寄ってきた及川様。



どうして此処にいるんですかね。
女の子に囲まれながら出ていったじゃないですか。



そんな私の心を察したかのように及川様は笑う。




「Aちゃんのことが気になったから、戻ってきちゃった。」




ぞくっ。と。



美しくも恐ろしい笑顔に体が強ばった。





目を丸くしてその顔を見つめていることしかできない私。




「...うん、かーわい。」




そんな声が聞こえたかと思うと、
頬に当たる柔らかくて、生暖かいなにか。




「え...」


いつの間にか及川様の顔が目の前にあって、
私はされるがままの状態。




遊郭の大抵の女は最初、男に免疫がない。


知識はあっても、経験などできないことを
及川は既に知っている。



初々しいその反応に、
段々と赤らめていく頬に、
言葉の出てこないその唇に、



及川はゾクゾクとした感覚を覚える。




(ほんとこの子は、...練習中見てたけどさ、
気が強くて、色香なんてないようで、
こういうことするとこんな可愛らしい反応をするなんて。

よく分かんないけど、惹かれる。)






腰に、頭に、手を回されて、

私は及川様の腕の中に収まっていく。




そして、この人は囁く。






「今度は...ハジメテもらうからね。」

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作品ジャンル:アニメ
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- 黒尾鉄朗がっごいいいいい (2015年3月21日 9時) (レス) id: 6d17eb9fea (このIDを非表示/違反報告)
りっさん - 夜久さん素晴らしいです。グッジョブです!! (2015年3月18日 22時) (レス) id: 9319e60931 (このIDを非表示/違反報告)
- 第29話の三行目の黒尾様が__ってところ黒男様になっています!あ、これわざとでしたか??でも気になったので指摘してしまいました;;; (2015年3月15日 16時) (レス) id: 0fb612002d (このIDを非表示/違反報告)
星月夜(プロフ) - かよさん» 本当ですか!!?もうその一言だけで今胸がいっぱいになりました。ありがとうございます...! (2015年3月15日 11時) (レス) id: c4da7f23ba (このIDを非表示/違反報告)
星月夜(プロフ) - 7時さん» 嬉しいです...!ありがとうございます!!赤葦さんかっこいいですよね(笑) な、殴られました!?さらっと言ってますが大丈夫ですか!?(笑) 更新頑張ります!! (2015年3月15日 11時) (レス) id: c4da7f23ba (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:星月夜 | 作成日時:2015年2月26日 12時

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