第十一話 ページ11
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「ほんっとお前って子は．．．」
「すみません、すみません、すみません！！」
察された方、ご名答です。
絶賛お説教タイムです。
ちなみに稽古は一旦中止です。
着物のことからなんで遅くなったかまで
全て吐けと正座させられました。
着物は一応さっきまで着てたやつを
風呂敷に入れて持たせてくれたから、それを見せたおかげで
誤解は解けた．．．かな。
遅くなった理由は着物の成り行きで、と。
汗がダラダラ流れる。
「．．．まぁ、アンタは明日お披露目だし、
話も本当らしいし、今日のところは勘弁しといてやるよ。」
遣手の姉さんのその言葉を聞くと、
自然と顔が上がる。
「ほんとですか！ありがとうございます！」
がばっと頭を下げてから、
練習再開するよ！という姉さんの声で立ち上がる。
．．．でも、この説教よりも稽古はもっと恐ろしい。
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「そのままキープ！！足そのまま！！」
「うぐ．．．」
「誰今の声！本番そんな声出したらすぐ店から下げられるよ！！」
「すみません．．．」
あぁ怖い。
明日お披露目ってだけあって、
私には特に姉さんたちの目が光る光る。
私は舞が下手くそだから。
十七歳デビューのはずだったのに一年下げられたのさ。
今年で十八。
でももう流石にこの中じゃあ一番上手いよ。
「A、もっと顔上げて。」
「ハイ。」
ま、まぁ、こんなこともありますが。
「．．．」
周りの子達がビシバシ指導されているのを見て、思い出す。
私も泣きながらやったっけなぁ．．．
遥か昔に、閉ざされた厳しい檻。
言葉遣いの制限された面白みに欠ける檻。
優しさなど微塵も無かった悲しい檻は、
今は幾分か優しくなり。
表向きには綺麗に取り繕われた遊郭。
その中で彼女の恐ろしポイントを稼いでいるのは、
この稽古や楼主による教育だろう。
「ほら、腕もっと上げて。」
「はい。」
そして、他には＿＿＿＿＿
「ハァイ、こんにちは！」
扉の開く音で、私の体が崩れる。
「うわっ」
コテンと床に転がると、
大きな笑い声が耳に響く。
いった．．．
なにこの人．．．
それと同時に、周りがざわざわと騒がしくなる。
でも何故かその人の笑い声だけ鮮明。
朝霧姉さんが、私を立たせながら呟いた。
「．．．及川様、何故こんなところにおざりんす」
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颯 - 黒尾鉄朗がっごいいいいい (2015年3月21日 9時) (
レス) id: 6d17eb9fea (このIDを非表示/違反報告)
りっさん - 夜久さん素晴らしいです。グッジョブです！！ (2015年3月18日 22時) (レス) id: 9319e60931 (このIDを非表示/違反報告)
玲 - 第29話の三行目の黒尾様が＿＿ってところ黒男様になっています！あ、これわざとでしたか？？でも気になったので指摘してしまいました；；； (2015年3月15日 16時) (レス) id: 0fb612002d (このIDを非表示/違反報告)
星月夜(プロフ) - かよさん» 本当ですか！！？もうその一言だけで今胸がいっぱいになりました。ありがとうございます．．．！ (2015年3月15日 11時) (レス) id: c4da7f23ba (このIDを非表示/違反報告)
星月夜(プロフ) - ７時さん» 嬉しいです．．．！ありがとうございます！！赤葦さんかっこいいですよね(笑) な、殴られました！？さらっと言ってますが大丈夫ですか！？(笑) 更新頑張ります！！ (2015年3月15日 11時) (レス) id: c4da7f23ba (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：星月夜 | 作成日時：2015年2月26日 12時
