episode29 ページ30
。
彼女の両親にサインしてほしい、と頼もうとしたがまず話しかけると後で、なんて返事をされた。何回も続きサインの話まで辿りつくが、それも後で、だった。
最終的にはしつこいとまで言われた。
今年は正直、両親の当たりが少し強いことも感じていた。しかし、妹には話を聞きしてあげるのに自分だけなんて──虚しくなってしまう。
『だから、あたしの事は気にせず楽しんできて』
小さく笑うAに双子は顔を見合わせ、悪戯な笑みを浮かべ手を繋ぎどこかへ歩きだす。
『え、フレッド？ジョージ？ちょっと、どこに──』
「良いから着いてきて」
「良いものがあるんだ」
2人の言葉にAは不思議そうに着いていくしかなかった。
「「さあ、Aも仲間入りだ」」
『……その紙は何？』
「これ覚えてないか？」
フレッドの言葉にジッと紙を見つめると、すぐに思い出した。
『これってまさか、一年の時にフィルチから盗んだやつ？』
「失敬したやつ、な」
『……一緒よ。で、それがどうしたっていうの？』
杖を取り出したフレッドは口を開く。
「"われ、ここに誓う。われ、よからぬことをたくらむ者なり"」
紙に浮かび上がってきた文字にAは驚きを隠せなかった。
『これ──ホグワーツじゃない！』
「そう、これは忍びの地図さ」
『忍びの地図？』
「ああ、これを見れば誰がどこにいるのか」
「一目で分かる」
「このかわい子ちゃんが、学校中の先生を束にしたより多くのことを僕たちに教えてくれたね」
『まって、これってもしかしてみんな……？』
Aはダンブルドアの名前を見つけ更に驚く。書斎でずっと、歩いている。
「ああ、みんなさ」
「地図を消すときは”悪戯完了”だ」
『わ……消えた。凄い！どうしてあたしに秘密にしてたの？こんな楽しそうなも──ああ、違う！違うわ！』
思わず口にしてしまった本音に2人はニヤニヤすると、Aは顔を真っ赤にする。しまったと後悔しても遅く、誤魔化すように咳払いをした。
『……で、これをどうするの？』
「抜け道から行くのさ」
『まさか……』
「そのまさかさ！」
笑顔のフレッドとジョージにAは嬉しそうな顔を隠すことは出来なかった。
「「一緒にホグズミードへ行こう！」」
。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 316人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ハリーポッター」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
高菜(プロフ) - あおさん» わわ、こちら誤字でした(´;ω;｀)「魔法」ですね。修正しました！ご報告ありがとうございます。助かりました。 (2021年12月18日 20時) (
レス) id: 5d2279693e (このIDを非表示/違反報告)
あお - な方？ (2021年12月18日 19時) (レス) @page37 id: 46efee1d0c (このIDを非表示/違反報告)
高菜(プロフ) - 星空夢月さん» 読んでいただき、ありがとうございます！わー！すみません、ありがとうございます！修正しておきます。誤字報告助かります！ (2021年12月11日 13時) (レス) id: e272390ee5 (このIDを非表示/違反報告)
星空夢月(プロフ) - いつも楽しく読ませていただいてます！エピソード41の始めの文のところが、名前になってます！！ (2021年12月11日 11時) (レス) @page42 id: 335f3bf1dc (このIDを非表示/違反報告)
高菜(プロフ) - 不死川さん» 読んでいただきありがとうございます！大好きと言っていただけて、本当に嬉しいです。長いお話にはなりますが、最後までお付き合いしていただけるよう、頑張ります！ (2021年12月9日 15時) (レス) id: e272390ee5 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：高菜 | 作成日時：2021年12月4日 21時
