あの人の妹は燕戦士！ (ページ33)

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スワローズガール×シンデレラ② ページ33

当時、国には王子様とお姫様が一人ずついました。

そしてある日、二人の婚約者を決めるための舞踏会が開かれました。

二人の兄も招待され、娘は二人の身支度を手伝いました。

それが終わったとき、父がこう言いました。

L6「お前も招待されていたが連れていかんからな。」

F7「着ていく服もないやろ。」

F9「おとなしく部屋の掃除でもしとけ。」

『はい…』

三人が出ていったあと、彼女は屋根裏で泣いていました。

『なんでっ…私だけがこんな目に…あいつらさえ、あいつらさえいなかったらっ…』

今日ばかりはネズミたちも慰めきれませんでした。

困り果てた末に、3匹はある秘策を思い付きました。

F25「お嬢様、これを…」

ネズミたちから差し出されたのは、家が裕福だった頃に着ていた水色のドレスでした。

『なぜこれを？』

F2「あの3人がお金にしようとしていたのです。捨てられていなかったのは幸いです。」

F6「さあ早く！舞踏会に遅れんで。俺らはAに幸せになって欲しいから。」

『ありがとう。じゃあ、早くいかないと…』

彼女は歩いて城まで行こうとしました。

？「おい待てやそこのお嬢さん。」

『は？』

歩いていた彼女を魔法使いが呼び止めました。

『誰やお前。』

T2「困った者の味方・魔法使いや。舞踏会いきたいんやろ？」

『まあ、そうですけど…』

T2「はっきり言うてそのドレス似合ってないで？」

『え？』

T2「俺が素敵にしたるわ。えいっ！」

魔法使いが杖を振ると、水色のドレスは深い青色のドレスに変わりました。

T2「お前の髪色やったらそっちの方が似合う。髪も下ろした方がええで。」

魔法使いは器用に彼女の髪をほどき、櫛を使ってゴムの跡を綺麗に直しました。

元々の髪がサラサラで、美しかったため、彼女はより一層美しく見えました。

T2「言っとくけど、12時までしかもたんから。

…そこのネズミ3匹、並べ。」

「「「嫌です。」」」

T2「黒焦げにしたろか？」ﾆﾔﾘ

「「「並びます。」」」

T2「ネズミ3匹を素敵な御者に！えいっ！」