女嫌いのあなたに恋をしましたpart4【雪村豹牙】 (ページ30)

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♯138話ページ30

狩屋「こーんな所に居た」

喜峰「か……りや……」

狩屋「なーに、情けない声出してんのさ。岬君らしくないよ？」

喜峰「……察しろよ。そんな気分じゃ……」

狩屋「フられたからそんな気分じゃないっての？馬鹿じゃねーの」

狩屋がいつもと違うトーンで話し出す

狩屋「そりゃね？ずっと好きだった相手にフられて、辛いと思うよ？でもさ、それでも前に踏み出さなきゃ告白した意味ないだろ。何の為に告白したんだよ。自分の惨めさを知るため？どれだけ小さな恋心だったか確信するため？違うだろ？」

喜峰「お前に……っ、分かるのか……！俺が！どれだけ辛かったか！！好きでも！どれだけ……っ、好きでも、あの人は……っ一度も俺を見てくれなかった………っ」

狩屋「だからどうしたって言うんだよ！！」

狩屋が俺の胸倉を掴んで怒鳴る

狩屋「見てくれなかったから何だよ！岬君にとって自分を見てくれるって言うのが好きって事なのかよ！そんなんじゃ、これから先も、誰も幸せに出来ない！」

喜峰「……っ」

狩屋「浪川先輩が、前に言ってたじゃん。A先輩の笑顔を見れるのが一番幸せなんだって。あの人だって、A先輩が好きなの知ってるだろ……？浪川先輩は……、凄いと思うよ？好きな人の幸せを思って、身を引いてるんだ。あんなの、普通出来ない」

喜峰「あの人にとって、Aさんは特別なんだ……」

狩屋「それは、岬君も同じじゃないの？」

喜峰「馬鹿言うな。あの人のAさんへの思い入れは人並みじゃねーよ」

少し見つめあって、2人で笑った

狩屋＿＿＿ありがとうな