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懺悔 ページ7

数ヶ月見ない間に、Aはなんだか綺麗になったっていうか…

ずいぶん艶っぽくなっていた。

Aの中で何かが確実に変わっていた。

Aを連れて、悠莉さんの店へ。

悠莉「いらっしゃいませ〜あら、内田さん、この時間に来るのは珍しいわね。」

店内は晩酌を楽しむサラリーマンでいっぱいだった。

悠莉「カウンターしかないけど良いかしら?」

内田「大丈夫です。」

カウンターにAと肩を並べて座った。

棚の大皿に料理が並べられていた。

悠莉「夜は、大皿の料理と黒板のメニューになります。」

「こういうお店初めて〜」

Aがテンションを上げる。

「私、ブリ大根と、卵豆腐と、炊き込みおこわと…菜の花の和え物…」

内田「腹減ってんのな(笑)」

「はい!」

Aは屈託のない笑顔を見せる。

悠莉「お待ちどうさま〜今日は可愛い子をお連れですね。会社のスタッフさん?」

「はい!」

Aが元気に挨拶する。

女将はにっこり笑うと、接客に戻った。

「店長が言ってました。内田さんに綺麗な女将さんがいるお店連れて行ってもらったって(笑)」

Aは他のお客さんを接客する悠莉さんを目で追った。

内田「ところで、評価面接どうだった?」

「そう言えば、内田さん、評価面接の後に私に寄れって…」

内田「Aが評価面接の後でけちょんけちょんに言われて落ち込んでるかなって思ってさ(笑)」

そんな事を澤さんが言うはずないって知っていたけど、

「・・・。」

Aからは返事がなくて、本当にダメだしされたのかって思った。

「ちょっと、どうしようかなって思ったけど・・・」

内田「何を?」

「辞令・・・販売部、新しいアンテナショップ。」

内田「それな。俺もプロモーションで係っていくから、お前のちょんぼくらい拾うのは慣れたもんだぜ(笑)」

「もう!私がやらかすの前提ですか?」

内田「www。」

俺が笑うと、Aも笑った。

Aが、長くなった髪をかきあげた。

そのAの耳にはいつの間にか穴をあけたのか、ピアス。

もちろん俺が去年Aの誕生日の為に買ったものではなかったけど…

内田「A、来週誕生日だよな。」

「はい・・・」

Aが静かに返事をした。

1年前のその日、俺は自分の罪を後悔し、神に懺悔の祈りを捧げていた。

だけど、本当に懺悔しなきゃならない相手は目の前にいた。

内田「A、ごめんな・・・」

俺は、Aの目をまっすぐ見て言った。

ゆるし→←あの日から1年 



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かりんこ(プロフ) - 初めまして!一気に読ませてもらいました。久しぶりにこんなにハマったお話みつけました(笑)今でもニヤニヤが止まりません(笑)個人的にはもうちょっと内田さん!!!って感じもしましたけどやっぱり岳くんですね!笑応援してます。 (2016年11月14日 3時) (レス) id: 80c3c3dd16 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:モニカ | 作成日時:2016年1月23日 15時

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