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父とのデート ページ19

「えっ、ありがとう・・・」

突然でびっくりした私はそう言うのがやっとで、

店長「俺と植田から…金出したの俺だけど。」

植田「休み時間に買いに行って選んだの俺ですから…」

「誕生日って知ってたんですか?」

店長「そりゃぁ〜俺は履歴書持ってるから…」

植田「Aさんにはお世話になりましたから…」

「嬉しい。本当にありがとう!」

植田「ドイツで活躍するやつです。使ってください。」

「うん。使うね!」

2人に笑顔で感謝し、父と待ち合わせの店に向かった。

今日は、お洒落なイタリアン。

お店に着くと、窓際の夜景の見える席へ案内された。

父親と来るというよりは…

周りはカップルだらけだった。

父「待たせたか?」

程なくして父も現れた。

「ううん。全然。」

父「そうか…どうだこの店気に入ったか?」

「うん、お洒落で…」

父「カップルで来るような店だろ?」

「うん(笑)」

父「娘とデートしてみたかったんだよ…最初で最後の…」

最後って・・・否定しようかと思ったけど、

たぶん、これが最後って分っていた。

私は微笑みだけ返して、父を迎えた。

父「何か食べたいものはあるか?」

「魚…」

父「お前、本当に魚好きだな。それじゃ、季節の新鮮魚のコースにするか…」

父は魚のコースをオーダーした。

父「はい、これ、誕生日のプレゼント…」

高級ブランドの紙バック。

「ありがとう!」

父「何が好きか分らなかったから、無難にイニシャル入りのマグカップしにたよ…」

「うん、これでコーヒー飲むね。」

ドイツへ行けばきっと毎朝、岳とコーヒーを飲む。

「お父さん、実は私、春になったらドイツに行くの…」

父「また、前のオフィスに戻るのか?」

「ううん。私、会社辞めるの…」

父「そうか。」

父は少し覚悟していたような表情だった。

「私、柴崎さんの所の岳くんと付き合っていて…」

父「あぁ〜それで…」

お父さんはDNA鑑定の意味に気がついたようだった。

父「行くって事は、大丈夫だったって事か…」

「自信あったんでしょ?(笑)」

父「まぁな(笑)」

それから、お料理を食べながら、いろいろ話した。

父「お母さんは元気だったか?」

「うん。元気、最初は反対だったけど、岳が説得してくれた…」

父「あの母さんを納得させるとは、なかなかやるな(笑)」

そういうお父さんの顔にはなんのわだかまりも感じられなかった。

父「幸せになれよ。」

「うん…」

窓の外で夜景がキラキラと光っていた。

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かりんこ(プロフ) - 初めまして!一気に読ませてもらいました。久しぶりにこんなにハマったお話みつけました(笑)今でもニヤニヤが止まりません(笑)個人的にはもうちょっと内田さん!!!って感じもしましたけどやっぱり岳くんですね!笑応援してます。 (2016年11月14日 3時) (レス) id: 80c3c3dd16 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:モニカ | 作成日時:2016年1月23日 15時

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