塵溜の開闢 ページ9
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「俺、入学式より緊張してると思う…」
「俺もだわ…」
打ち合わせからあっという間に3日が立ち、今日はついに紹介の日。
この3日間、私たちはというとそれぞれ仕事の引継ぎに赤塚高校の方針や規則・仕事の暗記にてんてこ舞い。いや舞ってはいない。ステップ刻むくらいか。
でも私はといえば体術や身体基礎の底上げを図っていたためかなり休まらないハードな日々を過ごしていた。かなりというかめちゃくちゃ。気を抜けば私の目は死ぬ。
「つーか体育館に来るまで窓ガラス3枚割れてたぞ…野蛮とかもうそういうレベルじゃねえよ…」
「あ〜…虐められたらどうしよ…胃が痛い…」
「あはは!誰か一人くらい入院しそうですよね!」
「四月一日それ笑えない」
ふざけたように言えば梅竹先輩と月島先輩が笑って藤宮先輩が少し表情を緩める。北浦先輩はさっきからずっと携帯を触っている。まあいつものことか。
少し和やかになった体育館管理室で4人で談笑していれば、先生が呼びに来た。
「次紹介なのでついてきてください。…ちょっと特殊な奴らがいますが…挫けないでくださいね」
どこか後ろめたそうに、心配そうな声質の言葉の真意は体育館に入って直ぐに分かることになる。
―――
「うっわレベルたっけー!めっちゃ可愛いじゃん!」
「何カップー?ぎゃはははっ!」
人少なっ。柄悪っ。態度悪っ!
体育館に入って私たちを迎えたのは拍手ではなくぎゃあぎゃあと騒がしい声。むしろ迎え入れられてなどいない。次いで先のセリフ達だ。実際はもっと過激な発言も浴びせられたが割愛させて頂く。
こんな空気は正直初めてだが、笑顔だけは装備しておこうと上げている口角がいつ攣るか心配だ。
鳳凰の説明が非常に簡潔かつ簡単に行われた後、会長から順に紹介は進んでいく。なので順番的には会長・北浦→副会長・四月一日→会計・梅竹→書記・月島→庶務・藤宮だ。
北浦先輩は思いのほか真面目に…というか女の子!って感じの紹介をしている。これはかっこいい男子見つけたな…。
「副会長を務めさせていただいている四月一日Aです。他の生徒会メンバーは3年ですが私は2年なので一番未熟ではありますが、精いっぱい頑張らせていただきますのでどうぞよろしくお願いいたします。仲良くしていただけると嬉しいです」
必殺いい子ちゃんスマイルと如何にも緊張してます!って感じのほんの少し深めの御辞儀。そして柔らかく微笑む。汚い言葉と口笛、拍手に幕開けを感じた。
重要なお知らせ【必ず読んでください】→←拾い上げられるは錆び付いた緑の冠
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ライム(プロフ) - すみません、お返事するの遅くなりました。容姿設定があるんでしたら、そちらもお願いします!注文多くてごめんなさい。そして、ありがとうございます! (2018年11月29日 1時) (レス) id: 928e00f70d (このIDを非表示/違反報告)
のか(プロフ) - ライムさん» ライム様初めまして。コメントありがとうございます!設定ですね!固定してもいいものかとふわっとしか書いていなかったのですが書かせていただきます!容姿設定等も欲しいですかね…? (2018年11月19日 13時) (レス) id: c9d62b7793 (このIDを非表示/違反報告)
ライム(プロフ) - お話的におもしろいです!だけど、もっと登場人物が分かりやすいように設定とか書いていただいたらお話がより分かりやすくよりもっと楽しめると思いますので。お願いします(土下座)。 (2018年11月19日 4時) (レス) id: 928e00f70d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:のか | 作成日時:2018年9月26日 11時