夜に飽和する真っ赤な心拍数 ページ4
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学校帰り。赤マルをふかしながら、とっくに暗くなった帰り道を歩く。煙草吸っていいのかって?よくないだろーけどいいんだよ別に。まあ今制服だし察に見つかると面倒かもなぁ。こんな時間に歩いてることがもう補導もんだし。けど別に初めてでもねーし。ああ、でも今日は敵さんの懐温かかったし?それ考えると良かったのかも。
俺は、世間一般で言う不良。
通ってる学校も不良校。その中でもトップクラスの馬鹿、でもやり手。あ、何かやり手ってえろい。
嫌マジ、結構やんのよ?正直言えばトップだとか言われてる幸村だってやろうと思えばいつでもやれるし。それに何せ俺らは六つ子!5人の敵でもあるけどいざとなったら5人もいる訳だし、流石に誰か助けてくれるでしょ!更に俺アイツらの面倒ちゃあんとみてるし?まっ、カリレジェお兄様が負けるわけなんてないけど〜。
でも。つまんない。
なんてゆーか、刺激がない。毎日がおんなじことの繰り返しのように思えてマジ退屈。こう、もっとドキドキしたい。血が沸き立つっていうのかな、興奮するって感じ。
昔は、何もかもが新鮮で色にあふれていたのに。何時の間にこんな味気なさが日常になっていたんだろう。多分俺たちは強くなりすぎた。獰猛すぎたんだ。
あ〜〜〜ドキドキしたい!刺激が欲しい!楽しいことしたぁい!!
苛々して石を蹴っ飛ばすと前から「わっ」と驚いたような声がした。あ〜やっちまった。
でもかわいい声だな〜まあでもこんな夜中11時にうろついてるなんて不良だろ。知ってる知ってる。
さーせーんとかったるい声で謝って、不良娘を見た。
「こんばんは。いえ、大丈夫ですよ」
どっきん
めちゃくちゃに胸が跳ね上がって体中の血が沸き立つ。心臓が、どくどくうるさい。なんだこれ。なんだこれ!!
闇に溶けるように真っ黒で街頭の仄かな光を受けて輝く長い髪。
海のような空のような、不思議な色合いの青と人を惹き込む金の瞳。
小高くすっと通った鼻。
形のいいぷるんとした唇。
透き通った白い肌。
青のシャツに黒のパンツというシンプルな恰好だったけれど、そのスタイルはモデル並み。
めちゃくちゃかわいい。女神かよ。それにしても馬鹿な俺からこんな語彙力を引き出すなんて何者だ?
失礼します、と微笑んで横を通り過ぎた時仄かに香った上品って感じの甘い香り。
心臓の音が、彼女に聞こえたんじゃないかって思ってさらにドキドキした。
神様ありがとう。でも、こんなの急すぎるよ死んじゃう…。
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ライム(プロフ) - すみません、お返事するの遅くなりました。容姿設定があるんでしたら、そちらもお願いします!注文多くてごめんなさい。そして、ありがとうございます! (2018年11月29日 1時) (レス) id: 928e00f70d (このIDを非表示/違反報告)
のか(プロフ) - ライムさん» ライム様初めまして。コメントありがとうございます!設定ですね!固定してもいいものかとふわっとしか書いていなかったのですが書かせていただきます!容姿設定等も欲しいですかね…? (2018年11月19日 13時) (レス) id: c9d62b7793 (このIDを非表示/違反報告)
ライム(プロフ) - お話的におもしろいです!だけど、もっと登場人物が分かりやすいように設定とか書いていただいたらお話がより分かりやすくよりもっと楽しめると思いますので。お願いします(土下座)。 (2018年11月19日 4時) (レス) id: 928e00f70d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:のか | 作成日時:2018年9月26日 11時