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と言いつつ、私を差し出すクロウリー。
「クロウリーさん、あなたは只のカラスだったでしょう。はやくエサを探しに行きなさい」
師匠がそう言うとクロウリーは「カア」とひと鳴きして飛び立っていった。どうやらクロウリーは偽名ではなかったようだ。あのカラスは偽名を使うほど賢くもなかったようだ。きっとクロウリーはこれから先カラスとして生きていくのだろう。
師匠の魔力は強力だななんて感心していたが、「ほら、用事も済んだんだからさっさと帰るわよ」と叱られてしまった。
でも私は昨日の店に行かなければならない。
「師匠、私まだ行くところがあるんです」
「こんな時間にどこへ行くっていうのよ?もう夜よ。それに外も暗いし危ないわ」
「昨日行ったお店が開いていれば、そこに行きたいです」
師匠は少し考える素振りをした。
「……夜になると魔力が強まるのよ。昼間とは違う姿を見せるから、あなたの欲しいものは見つけにくい。明日行けばいいわ」
「明日じゃ遅いかもしれない」
私はそう言って引き下がらなかったが、師匠はやれやれといった表情をしていた。
「もう閉まっているわ」
師匠はそう言うが、確認しないと分からない。私は師匠のいう事も聞かず走りだした。
しばらく走っていると、前方に明かりが見えた。
私はその光に向かって走った。
そこは古びた小屋で、看板も出ておらず誰もいないように見えた。そっと扉を開けて中に入ってみた。
夜になると ページ10
「ヤダね。このガキは使えそうだからな」
と言いつつ、私を差し出すクロウリー。
「クロウリーさん、あなたは只のカラスだったでしょう。はやくエサを探しに行きなさい」
師匠がそう言うとクロウリーは「カア」とひと鳴きして飛び立っていった。どうやらクロウリーは偽名ではなかったようだ。あのカラスは偽名を使うほど賢くもなかったようだ。きっとクロウリーはこれから先カラスとして生きていくのだろう。
師匠の魔力は強力だななんて感心していたが、「ほら、用事も済んだんだからさっさと帰るわよ」と叱られてしまった。
でも私は昨日の店に行かなければならない。
「師匠、私まだ行くところがあるんです」
「こんな時間にどこへ行くっていうのよ?もう夜よ。それに外も暗いし危ないわ」
「昨日行ったお店が開いていれば、そこに行きたいです」
師匠は少し考える素振りをした。
「……夜になると魔力が強まるのよ。昼間とは違う姿を見せるから、あなたの欲しいものは見つけにくい。明日行けばいいわ」
「明日じゃ遅いかもしれない」
私はそう言って引き下がらなかったが、師匠はやれやれといった表情をしていた。
「もう閉まっているわ」
師匠はそう言うが、確認しないと分からない。私は師匠のいう事も聞かず走りだした。
裏路地に入ると急に辺りが暗くなり、街灯が点々と設置されているだけだった。
人気もなく静かで不気味だ。
人気もなく静かで不気味だ。
しばらく走っていると、前方に明かりが見えた。
私はその光に向かって走った。
そこは古びた小屋で、看板も出ておらず誰もいないように見えた。そっと扉を開けて中に入ってみた。
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作者名:キシリトール | 作成日時:2021年11月16日 15時