涙を拭って君は言った。【探偵チームKZ事件ノート】

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その次の日、私は学校に行かなかった。




ママは理解してくれて休ませてくれたけど、この時間が長く持つとは限らない。



こんなの、逃げてるだけだ……。





結局は、自分が傷つかない道を選択してる。






……そんな自分が、大っ嫌い。




学校はこの事を公表しないでくれるらしいけど、そんな嘘なんてすぐにばれてしまうだろう。




自分に恐怖が降りかかる予感がして、また背筋が震えた。







ほら、また、







自分の事ばっかり。






全て悪いのは私なのに。









コンコンとドアのノックが聞こえた。




……。



ドアの間からママが顔を出す。





「彩、小塚君から電話よ。」




小塚君から……？




「秀明休んだから、心配してるんじゃないかしら。」



心配なんて……そんな訳、ない。



私なんて、心配されるほどの立場でもない。






「体調悪いからって、切っておいて。」




私は俯いたままそう返す。



「え、でも…。」






何か言いたげなママを無視して、





私はドアをバタリと閉めた。








…ごめんなさい。









……涙が一粒、零れ落ちた。

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