先生 ページ1
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「…くっっそ緊張する」
ただいま新学期。私はどちらかと言うと内向的で、友達ができにくい。でも、そんな私を変えるべく、私は教室へ帰った時、前の子に話しかけた。
「ん、何アルか?」
「あ、えっと友達になりたいなって!」
「うおー!!嬉しいアル!ごっつー美人に話しかけられたネ、銀ちゃんぱっつぁん!!!」
そう言い、目の前のサーモンピンクの髪の毛が印象的な女の子は銀ちゃん、ぱっつぁんと呼ばれる子を引っ張ってきた。
当の銀ちゃんはすごく眠そうに頭を掻き、「あぁー?」と気だるげな声を出している。
ぱっつぁんと思われる子はハハ、と少し苦笑い気味。
「私神楽ネ!こっちのモジャモジャは銀ちゃんで、メガネの方はダメガネって呼ぶヨロシ」
「「誰がモジャモジャ/ダメガネだ!!」」
2人のツッコむ声が揃う。
私は思わず吹き出してしまった。そんな私を見て、メガネの子が顔を赤くさせ、コホン!と咳払いをした後、自己紹介をし直した。
「僕は志村新八です!こっちの天パは坂田銀時ですね」
「よろしく〜、てかさ、お前めっちゃ可愛くね?………この後ホテル行かない?」
「…んー、と?」
「ふざけんなァァァ!困っちゃってんじゃないですか!てかお前原始人か!なんでそんなことしか言えねーんだよ!」
「人間は恋をした時原始に戻んだよ」
「原始時代から帰って来んな!」
そんなやり取りを笑いながら眺めていると、ガラ、と教室が開く音がした。担任の先生…この学校はとても特殊で、入学式で担任が発表されない。
「はい、席戻れ」
第一印象はかっこいい、だった。私はたまたま1番前の席に座っているため、とても距離が近い。
クラスの女の子もザワザワしている。そりゃそうだ、だってすごくイケメンなのだから。
「…さて、まず俺の自己紹介から…」
そう言い、綺麗な文字で黒板に名前を書き始めた。
「俺は土方十四郎、24歳。呼び方は何でもいい。好きな食べ物はマヨネーズ」
「マヨラー先生って呼んでいーすかぁ?」
坂田くんの声が聞こえる。その途端みんなが笑った。もちろん私もだ。こんなにかっこいいのにマヨラーってギャップが面白すぎる。
「ふざけんな!…ほんっとに。マヨラー以外ならなんでもいいからな!マヨラーだけはやめろよ?…んで、教科は数学」
ノリが良く、顔面の強い先生、しか思っていなかった。
だけど今思えばこれが恋の始まり、だったのかもしれない。
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作者名:ミーこ | 作成日時:2021年6月24日 15時