其ノ参 ページ4
｢じゃあ剣術の基礎を誰かに教えて貰って、身についたらそれぞれの柱に稽古をしてもらうといい。自分の能力を探すんだ｣
｢わ、分かりました……｣
そう返事すると満足そうに頷く。
｢では、服の調達と生活は私が引き受けます｣
そういい手を挙げたのは胡蝶しのぶ。
｢うん、じゃあしのぶ、任せるよ｣
じゃあ今日の会議はここまでにしようかな、と言い立ち上がり去る耀哉様。
凄く、仏のような人だったな……。
｢よ、よろしくお願いします……｣
振り返り頭を下げる。
｢よもや！！よろしくだなA｣
｢えぇ、何か困ったら言ってね！甘い物食べたい時とか美味しい物食べたい時とか！！桜餅が美味しいお店なら沢山知ってるわよ！｣
｢……よろしく｣
｢では、取り敢えず洋服を変えましょうか｣
それぞれに挨拶されながらペコペコとお辞儀をし、しのぶさんの手をとる。
ニコッと笑うその笑顔に目眩が起きそうになる。
｢とりあえず採寸に行くのでこれを渡しておきますね｣
｢……油？…とマッチ？｣
確か、隊服作るのってあーー…あの人だ。
確かみつりちゃんはそのまま着ちゃったけど、しのぶさんたちは燃やしたんだっけ……
｢ありがたく受けとっておきます！｣
ポケットにしまい、頭を下げる。
｢……｣
さっきからずっと気になっていた。
誰かからの視線を異様に感じる……
ぱっと目を向けると不死川がこちらを見ている。
いや、怖い。
この人瞬きしないから怖い。
｢ちょっと、Aさんが困ってますよ？不死川さん？｣
そう胡蝶が言うとハッと我に返る不死川。
｢……よろしくなァ｣
｢よ、よろしくお願いします？｣
そう言い去って行ってしまった。
｢私の顔なにかついてます……？｣
しのぶはニコッと笑うだけで何も答えない。
手を引かれ蝶屋敷に連れていかれた。
｢空き部屋が一つだけあるのでそこに案内させていただきますね｣
｢ありがとうございます｣
部屋を見渡すと机にタンス、そして押し入れの中には布団が入っていた。全て生活できるものが揃っている。
凄いなぁ……まさかここで暮らせる日が来るなんて……
｢その布団、昨日干したばかりなので清潔なので大丈夫ですよ｣
ぼーっとしていると突然後ろから声をかけられ驚く。
ぱっと振り向くと、ハーフアップの2つ結びの女の子がいた。
｢アオイちゃん｣
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 96人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：かふぇもか | 作成日時：2019年11月3日 15時
