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しかし、その気配を感じられず
うっすらと目を開けると
そいつは掴んだシュークリームを自分の口元に寄せた
舌を出しクリームを入れる穴に当て、クリクリと動かしていた
「ん〜さすがに入らへんか…」
そう呟くと、穴をかじり大きく開け、クリームの中にどぷんと突っ込んだ。
生地の中で艶めかしく動かされたその舌には白いのがたっぷり掬われて出てくる。
その流れに目を奪われていたことに気付き、顔を背けると、グイッと掴まれ、目の前にはさっきの生クリーム。
顎を掴んだ右手の親指を下唇に引っ掛け、その隙間から生クリームの乗った舌が入り込ませてくる
「あま…」
「ん。そやろ?」
そりゃ、生クリームなんやから、当然やろな
「なぁ、君のシュークリームはどんな味がするんやろ」
顎に添えられていた手が腰辺りに下がっていき、自分がパンイチだったことを思いだす。
最悪や…。そう気付いた時にはもう遅く、
あっという間に身体を反転させられ
「…いたっ!」
「ん〜ここは、シュークリームっていうより、プリンやな」
ケツ齧られた
「ま、こんな所に穴空いてるプリンはないか」
曲線に沿って指先でなでられる
「ちょ、まて…」
「待たれへんなぁ」
「あっ…!」
突如感じた細くて長い指の圧迫感
「ちゃんと慣らさんと入らへんからね」
まるでベースを弾くかのように
腹ん中を弾かれる
「お前、やめ…」
「やめへんよ?」
「美味しいシュークリーム作るんやから」
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作者名:時音 | 作成日時:2021年7月23日 22時