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「こちらへどうぞ」




赤い炎で燃やされた


胸の傷を癒すには


もう少し時間がかかるだろう


そんな言葉が嘘のように


僕は君の胸に抱かれた




「また会えて嬉しい」



その微笑みと心地よい音が


氷のように冷たくなった僕の心を


そっと溶かしてゆく


僕を暖かく照らす君




「もっと…」




僕も知らないうちにまた


君に寄りかかる


空がもう一度僕にチャンスをくれたのかもしれない


そんな思いが


僕の身体に染み込んでゆく




君はまた



その柔らかい手で


僕のカラダに触れて


僕のココロを撫でて




僕を全部。


全部持っていくんだ。



end.

あとがき→←touch 〜橙・緑〜



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作者名:時音 | 作成日時:2021年2月15日 22時

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