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＿ ０１
「 ___では、この件は雨海担当に一任する 」
静かな会議室で、低い声が響いた。雨海は少し迷惑そうな表情をしたがすぐに、
了解しました、と声を上げた。
「 ２２時からだ 」
主語も抜けているが、ここには明日の会議の始まる時刻だと理解できないものはいない。
まず、忍田と林藤が立ち上がり、出ていく。その後、雨海が。いつも、最後に出ていくのは城戸だ。
いつもの会議では鬼怒田、根付、唐沢もいるが、彼らは今、出張や仕事に追われているそうだ。
「 風間君、太刀川君も 」
「 あ、雨海さん、こんちはー 」
「 お疲れ様です 」
この二人は対照的だ。戦闘でも、日常でも。だから、二人はよいコンビになれそうなのだが。
「 太刀川君、君の隊に用があるのだけれど、 」
「 あ、はい 」
「 今から行ってもいい？ 」
平気なはずだ。防衛任務も今日は太刀川隊には入っていなかった。それに出入口には、
太刀川隊の唯我以外の隊員がトリガーをかざした記録がないのは、先ほど調べたのだ。
準備満タンであった。
「 え、や、ちょっと待ってもらっても、？ 」
「 なぜ？ 」
「 部屋が、汚いので、 」
「 気にしないし、パパっと済ませるから 」
「 ．．．なら 」
雨海は心の中で苦笑いをする。先ほどの会議で任せられた案件を調査するためなのだ。
実を言うと、この案件が任されることは迅によって知らされていたのだ。
「 雨海さん、何かあるのですか？ 」
「 太刀川君の隊室に行ってから話そうかな 」
だから、風間もついてこい。この言葉が雨海の口から吐き出されることはなかった。
風間と自分は少し、性格が似ている。不要なことは口に出さないし、先のことを考える。
太刀川は逆に今をしっかり考えている。言うならば、先を考えない。忍田と似ている。
忍田は今の三門の事を一番と考え行動している。逆に城戸は未来を、先の事を考える。
あの人は今が悪くても、未来が良い選択肢を選ぶだろう。
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作者名：ももさん | 作成日時：2021年9月8日 16時
