怪我� 。苅� ページ49
.
ガチャ、バタン、ドタン！！
ある日の夜。
夜中に何かが倒れる音が聞こえ、Aは慌てて飛び起きる。
パッと時計を見ると深夜の4時過ぎ。
寝る時はまだ零は帰ってきていなかった。
不審者の可能性もあるので取り合えず何かあった時の為にと零に渡されてた警棒を持って恐る恐る部屋を出る。
確か音のした方は玄関。
音を立てないように、そして気配を消して玄関を覗くと零がボロボロになって倒れていた。
「っ、零！？」
Aは慌てて駆け寄り、うつ伏せの状態から膝枕をして仰向けにさせ、怪我の具合を確認する。
ペタペタと体を触ると、うぅ……と唸るが骨は折れてなさそうだ。
「零、れーい？」
次は頬をぺちぺち叩きながら呼びかけるがやっぱり唸るだけで起きる気配は無い。
零の服装からして組織の任務のせいだと分かるが問題は目元の凄い隈。
(どんだけ寝てないの……？)
これでよく組織の任務に行けたな、まあその結果がこれだけど。
と、若干呆れながらため息をつく。
とりあえずそっと膝に乗せてた頭を下ろして、閉め忘れている玄関の鍵を閉める。
(さてどうしたものか……。手当するにもここで寝かせる訳にはいかないよね……)
考えた末、能力を発動させ、零の上半身を抱えて引きずりながら部屋まで運ぶ。
「んしょっと」
能力を使っても重いのは重いしなんせ大きいのでベットに乗せるのにも一苦労。
まさか零をお姫様抱っこする時が来たとは。……ベッドに乗せる一瞬だけど。
(……スーツのまま寝かせるのもな)
第一この状態だと手当も出来ないので恐る恐るスーツに手を掛け、脱がせてハンガーに掛ける。
ネクタイもシュルっと抜き取り、シャツのボタンを上下２つずつ外して苦しくないようにする。
ズボンは流石に抵抗があるのでベルトだけ外した。
(……なんかイケナイことをしてる気分になるな)
シャツもズボンも所々血が付いてるけど目を覚ますまで我慢して貰おう。
さて、やっと手当が出来る。
＊
「ふう……こんなもんか」
手当は全然したことが無いので凄い時間が掛かったが目に付く怪我は全て手当を終え、疲れて隣に寝転ぶ。
対して大きな傷は無かったので倒れたのは大方疲労のせいだろうと一安心。
(あー……疲れた)
慣れない事をした上、時間が時間なのでとてつもなく眠い。
零は爆睡してるしすぐには起きそうには無いが、もし起きた時にすぐに気づける様にとAはそのまま一緒に布団に入って寝た。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 137人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「名探偵コナン」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
momoryu(プロフ) - さちさん、コメントありがとうございます！ちまちま頑張って続けていくのでよろしくお願いします。 (2019年8月8日 6時) (
レス) id: 0d68fcd700 (このIDを非表示/違反報告)
さち - すごくおもしろいです。続編も期待大です。よろしくお願いします。 (2019年8月8日 3時) (レス) id: 02606fd336 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：momoryu | 作成日時：2018年11月7日 9時
