30話 ページ30
数年前__
ボサボサな髪の毛と泥まみれの制服だったもの。
私は精神から心からおかしくなっているような感じさえした。悲しい、という感情すら失ったまるでロボットのような私が居る。
先生に言っても止まらないこのまるで人間様と虫けらのような格差と泥まみれの私。
目の前に居るのは見知っている"アイツら"。
今まで勉強してこなかったことを何度も後悔した。でも今更遅い。
ちゃんと高校デビューを飾れなかったことに、無理しなかったことを何度も後悔した。でも今更遅い。遅すぎたのだ。
みんなと同じように前ならえをしていたのなら、少しでもでしゃばったマネさえしなければ今の私は無いかもしれなかった。
あくまで可能性の話だ。
まるで他人事のように、
ああ、お腹痛いな、足痛いな
というのを感じる時だけ私は私が生きてることを知る。
「これはいじめじゃないの。しつけなの」
"アイツら"の一人が言った。
名前も覚えていない。
そう、これはいじめじゃない。
認めたくない、そうじゃないとかで片付けられる問題でも無い気がする。
守れなかった、『みんな一緒に前ならえ』をきちんと実行している私はきっと少し成長した。
うずくまっていて、人間本来備わっている防御機能をフル活用しても傷は増えていく。
人に見られるような場所は本来の私だ。
換えの制服のおかげで親にも気づかれないで、私はただのどこにでも居そうな量産型の高校生になる。
ただ、少しだけ、髪の毛がボサボサな。
ある日、人生を変えるような出来事がいきなり私にふりかかったのだ。
その時の私は、昨日お風呂に入った時いつもより染みた傷がまた大きく開かないかなとか、そんな他人事みたいな心配をしていた。
いつもと違う場所に連れて行かれた。
道の真ん中。
でも誰も人は居ない。
ああ、なんか今日はこの人たちなにかあったんだな。程度に思っていた。
縄に縛られるとかガムテープで身動き取れないとか普通の人生送っていたら体験出来ないようなことをされていた授業中。今日も私は欠席と書かれているのだろう。
空き教室に押し込められ水をぶっかかれたり。
そんなことはきっとどうでも良い。
一人取り残されてる時に自覚はしていた。
人は怖い。慣れると客観的に見てしまう。
私は何かがどこかが故障している。
そんな自分が気持ち悪かった。
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あいらいす(プロフ) - コメント失礼します！わたしはみつる推しなのですが、なかなかメインのモノがなく…こちらやっと見つけて読ませていただいたのですがとてもキュンキュンしました(*´-`*)めちゃくちゃ感動してます…！続き楽しみにしてます！頑張ってください☆ (2016年5月7日 23時) (
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作者名：柚日 | 作成日時：2016年4月23日 0時
