ホストだって恋をする。3

雨 ページ21

山田side









______ザーッ…









げ。

雨かよ。







ツイてねえな。









今日職場まで車じゃなくて

徒歩で来ちゃったし。









しょーがない、走るか。






タクシーはもったいねえしな。









俺は家の方向に向かって、

水たまりを蹴りながら走った。









水しぶきが俺の革靴とズボンの裾に散る。









これ高いやつなのに！









…そーいえば、

大ちゃんとA、何してるかな。









家に行くって言ってたし…。









ああああああ！！！

腹立つ！！！









超腹立つ！！！！









まじでA返せ！！









…なんて思っても、言えるワケない。









そんなこと思う権利も、

言う権利もねえしな。









涼「…ったく！

しっかりしろよ！！オトコマエ！！」









自分に叫んだその言葉も、

強い雨音にかき消された。




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