【銀魂】私に優しくしなさいよ【土方】

誰がトシくんだ ページ13

「えっ何で屯所に帰ってこなかったんですか？」



「こんな身体で帰れる訳ねェだろ！！機械に突っ込んだ時に携帯も壊れちまったしよ」



どうやら土方さんは
"副長"という肩書きの手前、小さくなってしまった身体では帰れないと言う。
あと、沖田くんにも弄られると思っているだろう。
いや、100%後者でビビっているんだろう。




「いつ戻るんですか？」



「一定の時間が経てば戻るらしいが……あのジジイにも解らねぇとよ」


ため息をつく土方さん……いや、トシくんは疲れきった顔をしていた。





ひょいっ




「あ？てめ……何すんだ！」



「何って抱っこですよ。大人しくしてください」


こんな小さな身体で疲れたのだろう。
私はトシくんを抱いて真選組に向かって歩き出す。



「だから帰れねぇって！！！」


「私が守りますから」



「…………」


そう言うとトシくんは黙った。
私と連絡がつかないからずっと私が迎えに来るのを待っていたのだろう。


普段は何も思わないが
こんな小さな身体で私をずっと待っていたと思うと、とてつもなく可愛く思えた。



「よしよし」


「やめろ馬鹿」






この口の悪さを治すと
もっと可愛いんだけどな……
非常に残念だ。黙っていれば可愛い。喋ると残念な男の子だ。
そんな事を思っていると、トシくんがいきなり口を開いた。




「…………来てくれて助かった」





私の腕の中でぽつりと言うトシくんに心が打たれた。今までの発言を省いて、今の言葉だけを聞くと健気な男の子だ。
もう、ずっとこのままでも良い様にさえ思えた。




「もう戻らなくても大丈夫だよ。トシくん」




「誰がトシくんだ」



やっぱり口調だけ可愛くない。
口調だけ。


屯所までの道のりで
トシくんはずっと黙って私の服を掴んでいた。

色々あってコレです→←言い過ぎだろ

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