その女の声はテレビじゃない (沖田side) ページ5
今日は非番で
何もする事が無ぇや。
いや、あった。
アイツを探す事だ。
俺はとりあえず屯所を一通り歩くが
どうも「八神A」というヤツが潜んでる感じはしない。
今、屯所に居るのかも解らない。
おれはそいつの顔を見た時に
ゴリラみたいな顔をしていたらどうしようとか
可愛い子だったらどうしてやろうとか色々考えながら
屯所を見回ったが居ない。
「あはは！流石だな！！」
「ありがとうございます」
近藤さんの自室から
近藤さんと女の声が微かに聞こえてきた。
俺は気配を消して
ふすまに手をかけた。
息を消しておもいっきり
ふすまを開けた。
「うぉおおお！！！総悟！！どうしたんだ！！」
部屋にいたのは近藤さんと………………
「あり？誰も居ねぇや」
声がした主が居なかった。
確かに女の声が聞こえたはず。
「近藤さん、ここに女が居やせんでしたかィ？」
俺は率直に聞いた。
だが、返ってくる返事は
「居ないよ！テレビじゃないかな！！」
テレビだと言う近藤さん。
テレビな訳がねぇ。
俺はちゃんと声を聞いた。
若い感じの女の子の声だった。
「そうですかィ。俺は八神だと思ったんですがねィ」
固まる近藤さんを無視して
俺は部屋から出ていった。
まだ近くにいるはずだ。
こっちの様子を伺っているかもしれない。
「オイ、八神。出てきやがれ。
顔を拝んでやりまさァ」
誰も居ない廊下に俺の声が響いた。
俺の問いかけには何も答えないそいつ。
気配も解らねぇ。
まるで、存在しないような気配の消し方だ。
多分、凄腕の忍びだろう。
「絶対お前の顔を見てやるから
楽しみにしときなせェ」
そう言いながら近くの壁を調べたり
屋根を調べたが何にもない。
「総悟！！何してんのォ！！
誰も居ないからね！！！」
慌てて近藤さんがこっちに来る。
近藤さんとは長い付き合いだ。
嘘をついている事ぐらい解る。
「ちょっと失礼しまさァ」
「総悟ォオオオ！！」
俺は近藤さんの部屋にある
クローゼットや引き出しを全部開けた。
「俺の部屋が無茶苦茶ぁ！！！」
「あり？近藤さんの部屋が荒らされてらァ。
泥棒でも入ったんですかィ？」
「お前が荒らしたんだろォオオ！！！」
どこにも居ないソイツ。
益々顔を拝みたくなった。
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桃乃(プロフ) - こはく★さん» ありがとうございます！1度だけではなく、何度も読んでいただいているのが凄く嬉し思います！沖田推しではありませんが、書いて良かったと心の底から思いました。ありがとうございます！ (2017年12月20日 4時) (
レス) id: cb45921388 (このIDを非表示/違反報告)
こはく★ - めっちゃ、よかったです！何回も読んでます！ (2017年12月11日 15時) (レス) id: 6129d12349 (このIDを非表示/違反報告)
桃乃(プロフ) - ドS娘さん» コメントありがとうございます。書きたい場面を性格に、文字にあらわすと言うことは難しいですね。まだ、出来ていないので、字を見るだけでそのシーンを思い描ける様になりたいと思います！頑張ります( ；∀；) (2017年6月15日 19時) (レス) id: cb45921388 (このIDを非表示/違反報告)
ドS娘 - めっさ文才ありますね〜！ (2017年6月15日 17時) (レス) id: 8d85534e35 (このIDを非表示/違反報告)
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