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肝心なのは沖田さんの気持ち ページ25






「朝早くからご苦労様です。何か用ですか?」


私は淡々と棒読みで沖田さんに話しかける。



「次の仕事断れよ」



そんな事を言いに朝早くに
私の部屋に来たのか。



「血の匂いが好きと言った貴方が珍しいですね」



「断れ」



私は率直に言われた言葉が聞きたいわけじゃない。
沖田さんはどう思ってそんな事を言うのか知りたいのだ。



「次の仕事が特別って訳じゃないんです。
私の仕事は"ソレ"なんです」



言った通り、今回の任務が特別ではない。
私の仕事では日常茶飯事なのだ。



「山崎から聞いたんでィ。相手の連中は15人居やがる。
そんな所に一人で飛び込ませれねぇや」




山崎さんから聞いたと言う事は
あの夜更けに会ってからだろう。

私を心配してなのか、情報を山崎さんから既に聞いてくれていたのだろう。





「大丈夫ですよ。それも仕事ですから。
日常茶飯事ですよ」



お茶を入れますねと言うと軽く返事が帰ってきた。
断らないって事は少し居座って話し込むつもりだろう。



「どうぞ」



入れたてのお茶を沖田さんが受けとる。
良くみれば隊服に着替えてある。
話が長引けばそのまま仕事に行くつもりなのだろうか。
私は沖田さんの近くに座った。



「私が死んだとしてもここの隊員には顔も会わせた事がないですからね。」




「誰も悲しみませんよ」



朝からなんとヘビーな話をしてしまったんだろうか。
でも、沖田さんは私の話を聞く姿勢で居てくれているのだ。


ちゃんと思ってる事を伝えなきゃいけない。





「俺が悲しむんでィ」



「…………は?」



全く…………

この人は思っても無い事を言ってくれる。
その言葉はいつか私が欲しかった言葉なのに
今のは感情がこもっていない表向きの慰めだ。




「私は真選組からは消された存在です。
情が移ってはいけませんよ」



表向きでも

感情がこもってなくても


社交辞令でも





沖田さんの言葉は嬉しかった。




なのに、私は突き放す事しか出来ない。

本心か偽りか→←朝5時はやっぱり早い



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桃乃(プロフ) - こはく★さん» ありがとうございます!1度だけではなく、何度も読んでいただいているのが凄く嬉し思います!沖田推しではありませんが、書いて良かったと心の底から思いました。ありがとうございます! (2017年12月20日 4時) (レス) id: cb45921388 (このIDを非表示/違反報告)
こはく★ - めっちゃ、よかったです!何回も読んでます! (2017年12月11日 15時) (レス) id: 6129d12349 (このIDを非表示/違反報告)
桃乃(プロフ) - ドS娘さん» コメントありがとうございます。書きたい場面を性格に、文字にあらわすと言うことは難しいですね。まだ、出来ていないので、字を見るだけでそのシーンを思い描ける様になりたいと思います!頑張ります( ;∀;) (2017年6月15日 19時) (レス) id: cb45921388 (このIDを非表示/違反報告)
ドS娘 - めっさ文才ありますね〜! (2017年6月15日 17時) (レス) id: 8d85534e35 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:まろ | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2017年3月25日 0時

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