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「玉森さーーーーん!!!」
「玉森さん、やばいですって!!!」
朝からドンドンと玄関の扉を叩く音がする。
なんだよ、朝から近所迷惑だな〜なんて思いながら扉を開けると、汗だくのマネージャーがいた。
「えっ、汗だくじゃん、おはよ」
「"おはよ"じゃないですよ!今日も朝からドラマの撮影なのに、もう遅刻寸前です!」
時計を見ると、起きようと思ってた時間より
1時間近く遅かった。
やっべー寝過ごした、やっちゃった。
「え、あ、やば!!」
マネージャー来なかったら100%遅刻してたわ!そう思いながら急いで準備をし、マネージャーがまわしてきた車に乗り込んだ。
「ふー、セーフ!」
「だから"セーフ!"じゃないですよ。
でも、最近寝坊とかしてなかったのに珍しいですね」
「あー、まぁね」
俺はふと外の風景に目をやった。
昨日までのクリスマスの雰囲気はなく、
見慣れた通勤通学風景が目に入った。
マネージャーは前を見たまま話を続けた。
「そういや、玉森さん昨日何してたんですか」
「は?」
「いや、昨日迎えに来なくていいって連絡寄越したじゃないですか。何か急用でもあったんですか」
女性関連の話とかマネージャーにする必要ないよな、と思い、代わりに何て言おうか迷ってると、目の前にイルミネーションが見えた。
「…イルミネーション見てただけだよ」
「え、ひとりで?フッ、うけますね」
「は?いやいや、何もうけねーよ!」
え、俺、今バカにされた!?
マネージャーの顔を見ると、
めっちゃニヤニヤしてて少し頭に来た。
「ほら、玉森さん着きましたよ」
「えっ、ああ、あんがと」
現場に着くと、俺はすぐに車を降りて
撮影場所まで走っていった。
"ここからは仕事だから、集中しないと"
そう思いながら自分の気を引き締めた。
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作者名:ももの木 | 作成日時:2020年2月7日 18時