推しとは繋がらないはずでした『浦島坂田船』

75話 ページ27

観覧車に乗り込み、向かいあわせで座ろうと思い、坂田さんと反対側に座ろうとしたが









さ｢隣、座って｣









そう言われたら、隣に座るしかないだろ←









と、思いいそいそと隣に座る









しかし、しばらくは無言が続いた









もう、返事をするにはここしかないと思い、意を決して話そうと思った。









あ｢さ、坂田さん、あの｢見てみて、ジェットコースタ
ーがあんな小さく見えるで｣ほんとだ｣









と、まぁ、こんな感じで毎回さえぎられ言えずにいた。









あ｢坂田さん、あの｢分かってるよ、言いたいこと｣え｣









さ｢Aちゃんが言いたいことは分かってるよ。｣









あ｢どういう意味…？｣









さ｢正直な話な、俺、一目惚れやってん。Aちゃん
に。でも、センラが幼馴染やって聞いた瞬間な、
もう俺に勝ち目ないんちゃうかな思っててん。
俺なりにアピール頑張ってんけどセンラには勝た
れへんかったかぁ｣









そういった、坂田さんは今にも泣きそうな顔をしていた。









違う…









あ｢坂田さん、ちょっと誤解してる｣









さ｢え？｣









あ｢私ね、恋なんてしたことなかったの。だから、坂
田さんに対するドキドキが恋なのかなって思った
けど、違ったみたい…｣









さ｢フラれることには変わりないやん、俺笑｣









あ｢違うの…｣









さ｢何がちゃうねん…
俺がアピールしても結局無駄やったって話やん｣









違うの…









あ｢ちゃんとドキドキした！
私の事、こんなに好きになってくれる人いるんだ
なって思った。嬉しかった｣









さ｢なんで、Aちゃんが泣くの〜｣









あ｢ごめんなさい…私、それでもせんくんが好きなん
です。｣









さ｢…センラーに戻る？｣









あ｢戻らない！それは絶対、ない｣









さ｢うん、ならええよ
センラに泣かされたら俺ん所おいで
ほらほら、もう泣かんといてや｣









そう言って、私の体を抱きしめてくれた









私はずっと泣いていた









さ｢応援してるから、しっかり想い伝えといで｣









ありがとう、坂田さん









こんな私を好きになってくれて

76話→←74話

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す