【QK】五重奏の鍵 (ページ6)

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Kの一室ページ6

自分は闇に消えたんだと、何もかも諦めようと思っていた。
その瞬間、暗かった景色は夕焼けの様な光で照らされた。
気付けば体はゆっくりと落ちるようになっていて、腕や足を動かせるようになった。
辺りを見回してみる。何かの概念の中にいるのだろうか。
ピカソの絵…よりもなかなか独創的ななにかが見える。
下に行くに連れ自分の記憶が蘇り…そうで蘇らないこのとても腹の立つ瞬間が多くなる。思い出しかけているのに全てが出てくる訳じゃなくて苛立ち始める。
夕焼けの方も見渡してみようと体を回転した。
なんと誰かがいる。くっきりとはいかないが人影は夕焼けで濃く映し出されている。1人にしてはでかいな？…2人いるのか。

突然、何処からか声が聴こえる。ノイズが混じって声は重なった様に聞こえるが1人の声である。

…偉人麻雀」

…フェルール」

…お非〜リア…」

「__っ河村？」
どんどん記憶が蘇る。
あれは…河村だ。隣にいたのは奥さんか。
そういえば結婚してたな。
河村のことを思い出す。
そうかお前らと、……何をしたんだったかな。まぁわからなくてもいいや。無駄な事ではないと思うから。

ずいぶんと下に次の扉がみえる。さっきみたいに次の場所に行けば、また誰かを思い出せるだろうか。