【銀魂】口悪姉さん２【坂田銀時】

素直じゃない ページ21

でも正直馬鹿な方がいい気がする。



見廻組は、ボンボン出身の剣に腕がたつヤツの集まり。けどあくまでそれは剣道。人を殺すなんて知らない奴らがいきなり真剣を持たされたらそりゃ…




「ひぃえ…」


ビビるにきまってる。


先程粛清があった。
標的は過激派攘夷志士…といっても規模は小さめ。

すべてが終わったあと、刀についた血を拭いながら床にへたれこむ同士に目をやる。



「あのさ、急所はそこじゃねーよ
こんなとこ刺されても数日で塞がんだろうが」

「で、ですが…」

そう言うと泣き出す。
何がだってだ。これだからぬくぬくと日向で育った連中は生ぬるい考えでしか剣を握れない。


「部下をいじめるのはやめて。
また伊三郎に怒られるわよ」

「あんたも思ってるくせに。本当は1人で暴れたかったのに足でまといだったんじゃないの」

「こんなやつらほっとけばいい。庇う時間がもったいない」

…言うね。
あんたが益々追い討ちかけてどうすんだ


「はぁ、まぁとにかく。慣れろとは言わないけど人殺す剣ぐらいは使えるようになってよ」

一応笑顔のつもりだったのに、さっきの倍震えだして逃げられた。


「…え？」



「あれはもう完全に辞めるわね。」

「え！？何私のせい？」

「あなたの悪魔の微笑みのせい」

じろりと睨んでも、信女は涼しい顔をしていた。

ケッ


自覚はしてる。けどしかめっ面だと言われ、笑えば怖いと言われ…じゃあどうすりゃいいんだって話だ。




「…変わったわね」

ん？

「最近よくメール打ってるし、伊三郎に漢字の変換のしかた教わったりなんかして。それに休日はよくどこかに行くじゃない」





…ん？？
あれ…？


「真選組なんかと仲良くしちゃって、あそこのほうが居心地良く感じちゃってるんじゃないの」

こんこん、とつま先で床を叩いてる。
え、こ、これはまさか…


「やきもち？」

「あ゛？」



うわっ、久しぶりに表情崩れるところ見た。

「いや、べつにナンデモナイデース
あの人達にはちょっと借りをつくっちゃったんで、よく絡まれてるだけっていうか…」

思わず敬語になりながらしどろもどろになる。
いやいやあの信女がヤキモチとか、しかも私にとか無いわ。ナイナイ。

ちょっとでも考えた自分がやべぇよ

すたすたと歩き出した信女の後を追いながら何度か様子見をするけど


「…」

うわぁー無表情ー！！









(…必死になっちゃって。もうしばらくそうしてたらいいわ)

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