【銀魂】口悪姉さん【坂田銀時】

似たもの同士はやること一緒 ページ37

「…ヅラ？居る？」

深夜、隊士達も外の見回り以外は寝静まってる時を見計らって例の部屋へ入る。

中は真っ暗でとりあえず手探りで進むしかない。
所々で水の中に酸素が入っていく音がどこかから聞こえてくる。

というかヅラはどこだ。

「A、ここだ(小声)」
「うわっ」

後ろから声掛けんな！と腕を振り下ろしたら何やら柔らかいものに当たる。
え、頭だよね…？

何となく、そのままヅラの形を確認したら
…うん、オバQだわ

「や、やめっ、やっ、そ、そこはっ！」

「紛らわしい声出すな！」

もうやだ…こいつと居たら絶対ツッコミ役が回ってくるもん


「ところでA、ここがどこか分かるか？」

「知らねーよ。今朝高杉に入んなって言われたから今初めて入ったし」

「なんだ見つかったのか！あの時大口叩いてたくせに〜ぷぷぷ〜」

「見えるとこに来たらまずお前を血祭りにしてやる」

「やめてくれ。白だからとれない」

いやそういう問題ちゃう
壁を辿っていくと、下の方でぼんやり光っている何かが見えた。

柵から身を乗り出して下を覗き込むと…


え、なに、この数。
でかい円柱形の水槽がいくつも置いてある開けたところに出た。

その水槽の中が問題で

「1本でもあれなのに、これいくつだよ」

「岡田の持ってる刀はからくりだ。高杉はそれを大量生産して江戸を火の海にするつもりなんだろう」

「…まぁた大層なことをお考えで」

なんて他人事のように言ってみる。
とりあえず写メを上司に送った。

『なにそれwwまじやばたにえんの刀畑ww』

確かに刀畑だけども！！
さて、これどうしようかと考えれば

少し言いにくそうに


「…それとな、お前に言わなきゃいけないことがある」

「なに？」

「先程隊士達が噂をしているのを小耳に挟んだんだが」






“銀時がやられた”

「…は？」


ドンって何かで打たれたような衝撃だった。
何かの間違いじゃないか？
だって、あの銀時が…


「安心しろ。逃げられたと岡田は言っていたそうだ。銀時は生きてる」

「え、あ…あぁ、生きてるのか。よかった…そっか…」

なんだか挙動不審の私にヅラは

「なんだかんだ言って心配なんだな。」

「…突き放した意味がなくなっちゃうからさ」








「…どうしてお前らはそんなに不器用なんだ」

「え、なにいきなり」

「あの時銀時はお前を守りたくて、自分と一緒にいたらお前を不幸にすると思って突き放したんだ。

…それを今、Aも同じことをしているぞ」

ここにいるよ→←大根役者

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す