検索窓
今日:71 hit、昨日:53 hit、合計:710,841 hit

祭りのくじ引きだけは止めとけ ページ15

「…やぁ、髪伸びたね」


他にも変わったところは明らかにあるけれど、とりあえず口から出てきたのはそれだった。


「くくくっ、もっと他に言うことあるだろぉが」


右目を薄くしながら笑う高杉。
私はあまり笑えなかった。



「なぁ」


だって



「かつての“敵”にひれ伏す気持ちはどうだぁ?将軍の化け猫さんよ」



これは、明らかな敵意。
1歩踏み出したらきっと、あいつは刀を抜く。
私も無意識に柄に手を伸ばしていた。



「あんたは何してんのさ」

「俺はただ、馴染みの顔を見たから声をかけただけだ」

「嘘つけ」

せめてその敵意少しぐらい隠せや


「お前こそどうした。俺を捕まえるんだろ?」

「…なに、捕まえてほしいの?あんたも趣味が偏る年頃になったんだね」

そう言うと益々殺気が増した。
冗談に決まってるのに、間に受けやすいね相変わらず。




「…まぁいい。戯言なんかより、俺はお前をこっちに戻しに来たんだ。」

「は?」


戻ってこい、そう言って差し出される手のひらをじっと見つめた。




「何言ってんの」



絞りでた声は周りの騒音にかき消されそうな程小さかった。






「あの日、私を置いていったのはあんたらじゃん」




そう言った時、確かに高杉の目が見開いた気がした。

そして何か言おうと口を開いた時


「おい、誰だ!」


遠くの方で複数の声が聞こえる。
きっと事態が収拾しかかっているのだろう。

だけどこんな所を見られるわけにはいかない。
そして、向こうもそうらしい。




「A、お前は…」



高杉は何かを言いかけて、もう一度口をつぐむ。


「…まぁいい。今日は会えてよかったぜ
また会えた時には…分かってるなぁ?



お前がそっち居るのなら、お前ごと壊すだけだ。」

「…」




「じゃあな、A」





そう言って深い霧の中に吸い込まれるように、高杉は消えていった。

どこかであのニヒルな笑い声が聞こえてくるような気がした。

わたあめ食うと顔パキパキになる→←たまやと叫ぶヤツは声枯れろ



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (471 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
1117人がお気に入り
設定タグ:銀魂 , 坂田銀時 , 紅桜篇
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

睡魔 noa(プロフ) - 続き待ってますヾ(*´∀`*)ノ (2018年9月4日 20時) (レス) id: 4176890134 (このIDを非表示/違反報告)
八木楓(プロフ) - しゅき (2018年9月2日 21時) (レス) id: dbe5bf77f2 (このIDを非表示/違反報告)
神右宮月左京(プロフ) - あの、岡田以蔵ではなくて、岡田似蔵だと思います! えと、応援してます!!すっごく好きなんで!!頑張ってください!! (2018年9月2日 18時) (レス) id: 0ad6a2b0ae (このIDを非表示/違反報告)
アニオタ菌@葵 - 異三郎ですよ (2018年8月28日 19時) (レス) id: 53026d57c3 (このIDを非表示/違反報告)
gin(プロフ) - めっちゃ面白いです!続き気になります!更新頑張って下さいね! (2018年8月27日 11時) (レス) id: e17fc6e5e7 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ピピミ | 作成日時:2018年8月24日 11時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。