「もう他人じゃない」【降谷零】

番外編 ついに2 ページ33

「…えっと、Aさんでいいですか？」

「はい。あと予告状に描いてるキッドの似顔絵も書いて欲しいです」

「欲しがりますねぇ」

「腕輪との対価ですよ」

「Aさんは俺のファンなんですか？」

「へへ、僭越ながら…ですが友人にその話をして以来あなたの話をすると不機嫌になってしまうんです」

「へぇ…(彼氏かよ)」

「今日も本当はその人に家に居ろって言われたんですけどこっそり出てきちゃって」

「アクティブですね(おーおー、独占欲ねぇ)」

「でもここまできたらバレてるだろうし、さっき彼も現場にいたの見えたので相当怒ってると思うんですよ」

「へぇ…」

「まぁ元はと言えば私が悪いんですけど腕輪をはめろと言ったコナンくんも悪いし、こうなった以上責任取らないといけないと思いまして」

「まぁたしかに…ん？」

「わざわざサインありがとうございました。
確かにあなたはファンサービス精神たっぷりの紳士ですね」

今のできっかり5分。
…時間は稼げたかな


「よぉ、キッド」

「げっ」

かっこよく現れたコナンくん。
そしてごめんキッド。



まぁこれで私も一安心…



「あ、ごめんA姉ちゃん
まけなかった」

「は！？」

「Aさん？なんであなたがここにいるんですか？」


ひぃえっ


屋上の入口から音もなく現れた安室さん。
私がキッド好きだと言った時と同じ顔してる…！！



「……助けてキッド」

「えぇ！？あ、あの人がさっき言ってたあなたの？」

「はいそうです。」

「ただのしがない喫茶店員兼探偵ですよ。
別に僕は腕輪なんてどうでもいいんです。



とりあえずキッド、1発殴らせろ」

「逃げて怪盗キッド！！！」

「Aさんはこっちでしょ！！！」

「いや腕輪どうでもよくないよ！！キッド、とりあえずお前は顔面を護れ。」

「俺に何するつもり！？」

「Aさんを誘拐した罪…償ってもらおうか」

「ちょ、まっ、ぎゃーーーー！！！！！」









命からがらキッドは逃げることが出来ましたとさ、ちゃんちゃん。



「ちゃんちゃんじゃないですよ」

「…コナンくんが隠れたらバレないって。」

「ちょっと！？」

「その背中に隠してるものは？」

「あ、サイン貰ってるよ！！」

「コナンくん！？！？」

「…僕のサインで上書きします」

「やめて！！これは！！だめ！！絶対！！そんなことしたら安室さんとは縁切ります！！」

「A姉ちゃん止めてあげて。安室さん嫉妬で血涙が出てる」

第5章 メビウスの輪→←番外編 ついに！

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