養子縁組_参拾弐 ページ34
「まずはっきり前置き?と云うか断言?と云うか云っとくけど、A_まあ貴女、私、現実世界の狂ってるアレの三人はね、同一人物だよ。ややこしいよね全く」
瓜二つな子は自分のワイングラスに注いだ葡萄のソーダを一気に飲むと溜息を吐き乍グラスを回す。
…何だこのオトナの余裕っぽいの。
「同一人物…な訳無いよ。顔は同じだけど。同一人物だったら拷問を好んでしたり同族嫌悪したりしない。抑わたしは人間だ」
紅茶が少し苦かったので角砂糖を更に四つ入れて混ぜる。(注:元は角砂糖三つにミルクが四分の三入ってました)
「うわ、又足した…」
「放っといてよ私が良ければ良いん寶」
「如何なっても知らないからねー…じゃ無くて!分かった?理解した?」
机にワイングラスを叩きつけて話を戻す自称もう一人の私。
すっげえ数奇の余裕が消えた
「まぁ…理解するしか無いよ。だって瓜二つだし。妹ちゃん達が化けて居るとは思えない。異能の空間では無い」
「そう…理解が早くて助かるわ」
そう云うと迚も真面目な表情になるもう一人の私。
空気もピリッとして来た。
「で、貴女が一番気になって居るのは______」
「『私は人間なのか?』、でしょう?」
「うん…一番大切な事だし。人間じゃ無いなら何なの?」
長い長い沈黙が続く。
嫌でも外で暴れ回る現実世界の私が頭の中に入ってくる。
嫌だ…こんな事私はしない。
早く…止まって______!
そんな時、不意に風が吹いた。
風に靡く髪の隙間から見えるもう一人の私の口が動いた。
自分の声とは思えない、凛とした声が響く。
「ねぇ、…
159人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
名無し51518号(プロフ) - 2番でお願いします!(>人<;) (2017年10月11日 22時) (レス) id: 1b779db6bf (このIDを非表示/違反報告)
留羽謝(ルーシェ)(プロフ) - 私も2でお願いします (2017年9月17日 1時) (レス) id: c408aec3db (このIDを非表示/違反報告)
えっちゃん@オルタ(プロフ) - ネイラさん» 分かりました~。投票ありがとうございます! (2017年9月12日 20時) (レス) id: 06197db1a4 (このIDを非表示/違反報告)
ネイラ - 私は2番がいいです! (2017年9月10日 18時) (レス) id: fe4d300d0c (このIDを非表示/違反報告)
えっちゃん@オルタ(プロフ) - うらっしーさん» 了解しました。投票ありがとうございます! (2017年9月9日 0時) (レス) id: 06197db1a4 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:BB | 作成日時:2016年12月9日 21時