【文スト】最年少幹部さんと養子縁組なりました【太宰治】【東方project】 (ページ30)

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養子縁組＿弐拾釟ページ30

「…浜原さん、御免ね。」

私は思考回路が正常に動き出したらしい。

何で私がこんなに痛めつけられなきゃいけないんだ。

何でこんなに泣かなきゃならないの？

私が苦しむ必要は無い筈なのに。

そうだよ、私が苦しむ必要は無い。代わりに傷付けるだけで何も辛く無いんだ。何で苦しんでたんだろう。

そう思った頃には数奇迄浜原さんに対する、拷問に対する恐怖が消えた。

私は動き出す。

浜原さんを、友達を、幼馴染を、傷付ける為に。

「ヤル気になってくれたね、Aちゃん。流石だ」

笑顔で頭を撫でてくる太宰さん。

…何でだろう。憎くて仕方がない。

穢らわしい。

「_____触らないで」

太宰さんに初めてタメで話した。

初めて敬語を抜いて話した言葉が「触らないで」。

其れを聞いた太宰さんは心底哀しそうな顔をした。

別に今は私が傷つかなければ其れでいい。

いや。其れが正しいんだ。

「拷問_____だよね？」

「そうだよ」

「もう結構です。失礼しました」

太宰さん(此奴)の声などもう聞きたくない。

深呼吸をして、浜原さんに云う。

「浜原さん、裏切ったの？」

浜原さんに尋ねる。

浜原さんは泣き乍云う。

「御免なさ_____」

「駄目だよね、裏切っちゃ。いつか私の事も下手したら裏切ってたのかもね。あはは、ウケる」

「そ_____そんな事しない！」

「今はそんな事如何でも良いよ。黙って苦しんでて？ね？裏切り者が良い子ぶらないでよ。ふふふ…あはは…あはははは！」

自分でも狂って居るのがわかる。

浜原さんは恐怖で息を飲む。

「あ。ねえ黒服さん。今拷問する物が無いの。ペンチとー、農作業用の鋏とー、ノコギリ！何でも良いから大きな刃物、手当たり次第持ってきて！」

笑顔で黒服さんに云う。

今の私が其処まで恐ろしいのか、叫び声に似た声で「はいっ」と云って檻の前から遠ざかる。

「何_____するの？ねえAちゃん！ごめんなさいごめんなさい！」

命乞いをする浜原さん。

無様だ。

「えへへ、無理！さ、お待ちかねの拷問(お仕置き)ターイム！」