養子縁組_弐拾肆 ページ25
「ねえ、Aちゃん」
二人並んで靴箱で上履きを取り出していると、浜原さんが話しかけてくる。
「何ですか?嫌なことでも有りましたか?」
「いや…その、云い憎いのだけどね…」
少し俯いて云う浜原さん。
本当に如何したんだろう。
「何でも良いから云って下さい。ね?元ご近所の仲です」
「…うん。ねえ、Aちゃんのお義父さんて、何のお仕事をしているの?
何時も大きな車で来ているし、扇動さんにあんなこと云える何て。
然もAちゃん、いっつも怪我してるよね?毎日増えてる。
然も結構酷いよ?打撲痕とか。
_____此処は…考えたく無いけど撃たれたんじゃ無い?本当に毎日何してるの?」
私の脛辺りを指で指して云う浜原さん。
その通りで、私は毎日学校から帰ると、太宰さんの訓練と云う名の虐待を受けている。
1日1回は殴られてるし、撃たれている。
傷の量より倍の攻撃を受けるが、異能のお陰で三分の一は避けられる。
が、
当たるものは当たるし、太宰さんの殴った所は無効化で治らない。
然も打った後傷口を太宰さんの指で抉られるので益々治らない。
…なんて、云い訳すれば良いのだろうか。
取り敢えず、口から出まかせ頑張ろう。
「毎日柔道通ってて。知らなかった?
其れと、高級車なのは彼の人がお金持ち寶だよ。
撃たれたのは此の間強盗に遭ったから。何一つ変じゃ無いよ。」
そう云うと、浜原さんはため息を一つ。
私の手を持って繋ぐ。
「如何したの浜原さ…」
「ねえAちゃん。知ってる?
人間って嘘を吐こうとすると可笑しな事をするらしいのだけどね、
その癖の一つに『目線を右下にする』って有ったんだ。
今Aちゃんそれしてたよ。
誰にも云わないけど、Aちゃんが安全に生きててくれれば良いから。
でも安全じゃ無いよね。だって可笑しいもん。
その傷、殴られないと出来ないし、
その傷の後も抉られたんだよね。
…まあ云って呉れる時で良いよ。
私にできる事だったら何でも云ってよ。」
「あーあ…浜原さんには敵わないや…あはは。
…教えてはあげられないけど、いつかは話すよ。有難う」
心配そうに私の手を握り締めてこちらを見る那珂ちゃんにそう云う。
浜原那珂_____小学生乍医学では最年少で資格を取った天才児。
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名無し51518号(プロフ) - 2番でお願いします!(>人<;) (2017年10月11日 22時) (レス) id: 1b779db6bf (このIDを非表示/違反報告)
留羽謝(ルーシェ)(プロフ) - 私も2でお願いします (2017年9月17日 1時) (レス) id: c408aec3db (このIDを非表示/違反報告)
えっちゃん@オルタ(プロフ) - ネイラさん» 分かりました~。投票ありがとうございます! (2017年9月12日 20時) (レス) id: 06197db1a4 (このIDを非表示/違反報告)
ネイラ - 私は2番がいいです! (2017年9月10日 18時) (レス) id: fe4d300d0c (このIDを非表示/違反報告)
えっちゃん@オルタ(プロフ) - うらっしーさん» 了解しました。投票ありがとうございます! (2017年9月9日 0時) (レス) id: 06197db1a4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:BB | 作成日時:2016年12月9日 21時