【HQ】日向翔陽と私 。２【日向翔陽】

好き？ 研磨side ページ5

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翔陽は面白い。
いつも新しくて、予想の斜め上をいく

そんな翔陽に好意を抱く女の子、と言うだけで
おれの興味を引くには充分だった


ギャルゲーは専門外だけど
恋をしている子が身近に居ることなんて無かったから
ちょっと面白いと思った。

何かある度に一喜一憂して
コロコロと表情を変える彼女を
おれはただ、好きなアニメのワンシーンを観るように

そんな感覚で見ていた







…んだけど。






どうしたものか。







体育館を出てから、ハッと気づいた


「…何でおれ、今挑発した…？」



前の合宿の時は、わざと挑発をした。
翔陽の気持ちを知るため。

…でも今は、

勝手に口先から出た



よくよく考えれば、

昼間彼女にTシャツを貸したのも、

朝ジャージを羽織らせたのも、

全部、全部無意識だった。








.……




「研磨、お前天音ちゃんの事好きだろ」



そんな状態のおれに、
クロは平気で爆弾を落としてくる


体育館を出てすぐ、クロと鉢合わせて
「ちょっと聞きたいことあんだけど」と
少し真面目な声で言ってきたから
嫌な予感はしてたけど。



「なんで」


「なんでってお前…分かりやすすぎだろ！」


意外だな、と笑うクロに返す言葉がないおれは
それを認めざる得ないんだけど






「好きか嫌いかで言われたら好き…だと思う。
　…けど、恋愛感情かって言われると
　あんまりしっくりこない。」


「なんだよそれ」


「だって別に付き合いたいとか…
　そうゆう風には思ったことないし…」


「はぁ〜〜？？」



意味わかんねぇと頭を抱えるクロ

でもおれも実際よく分かんないし



「…でもまぁ、お前がその気になった時は
　協力すっから。ちゃんと言えよ？」

そう言ってクロはおれの頭にポン、と手を置く


「あぁ…うん…」


それに対しておれはこんな返事しかできない




そんな時はきっと、無いよ。

だってAは、翔陽が好きなんだから。

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