50 侑視点 ページ50
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好きな人…
好きな人…
侑「すきなひと…?」
角名「侑、ボーッとしてると北さんに怒られるよ」
侑「…なぁ角名」
角名「何」
侑「Aの好きな人って誰やねん!!!」
角名「うわっ!?ちょ、マジ怒られるって!!」
うるさい!!今はそれどころやないんじゃ!!
今重要なのはあいつの好きな人話で、北さんからの喝なんか痛くも痒くもないん
北「部活中やで。集中しろや」
嘘です、ハイ。
そそくさと部活モードに切り替える。
だが、完全に切り替えることなど出来るわけがない。
気を抜けば考えている。
お陰様で今日はポンコツプレーしかできんかった。
そして北さんにも死ぬほど怒られた。
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治「どや、認める気ぃなったか?」
帰り道、同じ顔がニヤニヤと笑いながら俺に言う。
その様子に頭を抱えた。
返す言葉もない。
本当は分かっていた。こんなのただの片思いだ。
「…せやけどあいつは友達以上恋人未満で」
治「まだ引っ張るん?」
「好きで悪かったな!!」
治「お、やっと言った」
ぐぐっ、と顔に力を入れていると
「顔、赤いで」とサムは笑う。
お前のせいや!!と言って頬でも抓ってやろうかと腕を伸ばすが、簡単に避けられてしまった。
治「ほな、告白しや」
「は!?お前何言うとるん!?」
治「何がや?」
「あいつ好きな人居るんやぞ!?そんなん自 殺行為やろが」
馬鹿にしとんのか、とジトリとサムを睨むと
彼は「フッフ」と俺とよく似た笑い方で笑いながら、衝撃的な一言を俺に突きつけた。
治「Aちゃんの好きな人、お前やで。ツム。」
「…………は?………」
サムから発せられた言葉は、耳を疑うような言葉で
一瞬声を失いかけたが、ハッと我に返る。
「揶揄うのも大概にしろよ、サム。誰から聞いたんそんな法螺」
治「本人やで」
「な訳ないやろ!あいつは俺のことなんか…っ!」
治「せやったら確認したらええやん。明日」
「明日ァ!?!?」
頭おかしなったんかお前!?と叫ぶと
「早くくっつけばええねん。もどかしいんじゃ」とサムは言う。
呆気取られていると、俺の持っていたスマホがスルリと右手から抜けていく。
犯人は言わずもがなサム。
俺が「何すんねん!」とサムを見ると、目に映ったのはサムの顔ではなく、
侑明日話したいことあんねん。放課後一緒に帰ろ
と、Aに送っているLINEのトーク画面だった。
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おしゃけ - 神ですか?最高です!腹筋バッキバキです! (2020年8月23日 16時) (レス) id: 926e830632 (このIDを非表示/違反報告)
い - 桜蛇食堂のパスワードを教えて下さい! (2020年6月15日 19時) (レス) id: 54f556372b (このIDを非表示/違反報告)
な(プロフ) - うにさん» ありがとうございます!!楽しんでもらえて嬉しいです!(´∀`*) (2020年6月13日 14時) (レス) id: c52cbf5314 (このIDを非表示/違反報告)
うに(プロフ) - ストーリーはもちろん、会話のノリが面白すぎて大好きです( ^∀^)更新楽しみにしてます〜! (2020年6月13日 14時) (レス) id: ce4cd01202 (このIDを非表示/違反報告)
な(プロフ) - あゆさん» 嬉しいです!笑 私も書いててあそこ好きでした!笑 (2020年6月12日 9時) (レス) id: c52cbf5314 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:な | 作成日時:2020年6月5日 9時