【宮侑】幼馴染みに恋をしたい２【宮治】

77 侑視点　侑デート ページ27

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侑もう外におるで



AにLINEを送った後、画面をスクロールさせて昨日のメッセージを読み返す。
　

''あんたと2人でおるとこ誰かに見られたらあたしの命が危ない。何が言いたいかわかるか？''


正直に言うと何も隠さず普通にデートしたいと言う気持ちだったが、Aが心配する程根強いファンがいるというのは紛れもない事実。
彼女の気持ちを優先してキャップを深く被った




『いやぁごめんごめん。久しぶりに巻いたから上手くいかなくて時間かかっちゃった』


ガチャリと音を立てて開いたドアからは想像を上回る程女の子らしいAの姿。


侑「…A」

A「ん？」

侑「控えめに言うてめちゃくちゃかわええ」

A「なんやそれ笑」


夏らしい薄い生地の小花柄のワンピースに
軽く巻いてある髪。
ほんのりメイクもしていてこれはもう予想外。
あかん、今すぐにでも抱きしめたい。



A「ちゃぁんと可愛いカッコしてきたで」

侑「ほんま予想を遥かに超えてきたな」



A「頑張ってメイクもしたんやで？褒めてもらわな合わんわ」

そう言って笑う彼女にドキリと心臓が跳ねる



ドキドキさせたろなんて思っとったのに
俺がドキドキさせられてどうすんねや！

心の声が聞こえるがそれどころではない。



A「ツムと遊園地、楽しいやろなぁ」



無邪気に揺れるワンピースが視線を奪ってゆく

俺のためにお洒落してきてくれたんやなって嬉しい気持ちと

明日サムにもこうゆう姿を見せるんやろな、というジェラシーが込み上げる


A「何口尖らせとんねん」


そう言いながら彼女は俺の唇を人差し指でつつく


「せやって、明日はサムとデートやん。」

A「自分で決めたんやろ」

「そうやけど…」


あーあかんあかん！何を弱気になっとんねん。
ちゃ、ちゃんとせな。北さんやないけど、ちゃんとせなあかん。



侑「Aっ…、」


A「ツムが、」

侑「？」




A「ツムが覚悟しやー言うからあたし、覚悟してんで、…今日は」




耳まで真っ赤にしながらそう言うA。





侑「今ので火ぃついた」




気付けば俺はAの腕を引いていた。



ドキドキさせられっぱなしはこれで終わりや、
今日だけは俺でいっぱいにさせたるからな。



手を握り、指を絡ませる




侑「絶対俺がええって言わせたる！」

A「ふふっ、期待してる」

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