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なな ページ7

それから、3匹とは随分と仲を深められたとおもう。
アズールとはより素直に話せるようになったし、フロイドはほんの少しだけ優しくなったし、ジェイドもそれまで多少感じていたよそよそしさがなくなったし…、つまり、本当の友達になれたっていうことだ(あちらはどう思ってるかしらないけど)。
授業を抜け出してゲームセンターに行ったり、校長のヅラを焼いて涙が出るくらい笑ったりなんかして。
3匹と一緒に過ごすエレメンタリースクール、ミドルスクールは本当に楽しかった。いつまでも続いてほしい、そう願ってしまうほどに。

楽しいときは永遠続かない。
続いては、いけない。



「シレーヌ・ルーは転校しました」

朝待ち合わせに出てこなかったアイツ。不審に思いつつも、家に誰もいないようだったので仕方なく登校したらこれだ。
転校?オレたちに何も言わずに?
昨日だって卒業写真を真面目に撮って、「卒業式楽しみだね」なんて笑ってたくせに?
HRを終えて出て行こうとする先生に、オレは詰め寄った。

「シレーヌ、転校なんてウソでしょ」
「ほ、本当です!本当…!」

なにかしら言及されると思っていたのか、ほら!と先生はオレに名簿を差し出した。
…たしかに、シレーヌの名前の横には「転校」の文字が赤く書かれている。うそだ、なにか、もっと書いてないのか。
名簿をぶんどって更によくよく見ると、小さく、「NRC」という文字が添えられていることに気づいた。

「…NRCって、なに?」
「ナイトレイブンカレッジの略ですが、…これは間違いだと思いますよ。NRCは男子校でしかも世界有数のハイスクールですし」

震える声でそう補足した先生は、言い終わると同時に名簿を取り返し、素早く教室を出て行った。

ナイトレイブンカレッジ。
そこに、シレーヌがいる。

不思議な確信と共に、フロイドは拳を強く、強く握った。

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作者名:ほこり | 作成日時:2020年12月23日 2時

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