9. ホッと一息 ページ9
何が何だかわからず、しばらく玄関に立ち尽くした。
とにかく北山は悪くないらしい。
玄関から戻ると、北山は何事もなかったかのようにキッチンでマグカップを片付けていた。
藤「ね、どうしたの?さっき、何の事言ってたの?」
北「藤ヶ谷気づいてねーの?」
藤「なにが?」
北「福岡のホテルだったか・・・夜中に部屋抜け出したじゃん?俺ら。」
俺が北山誘ってホテルの非常口でイチャイチャしたやつね。
あれは我ながら大胆なことしちゃったよな。
北「あん時、物音聞こえなかった?物音っつーか、人が息する音。」
藤「え?全然静かだったけど。・・・あ、だから途中でやめちゃったの?」
北「うん、あれ・・・あいつらが見てたんじゃないかってずっと思ってて。」
藤「はっ?うそ、なんで?」
北「だってあの後、宮田も玉も全然俺に目を合わせないんだよ。だからそうかなって、山勘だったけどな。」
全然、気づかなかった・・・。
マジか・・・。
北山が怪訝そうにしてたのも納得。
藤「あの2人があんなに慌てるってことは・・・それ本当だったってことだよな。」
北「そう・・・覗かれてたって事だよ。」
あぁ、
その時の俺、キスに夢中だった・・・超恥ずかしい。
北「その前だって、トイレとか喫煙所行く時もジロジロ見てくるんだよ、玉が。俺怪しいなって目付けてた。」
藤「うわー普通にしてたわ俺。」
北「藤ヶ谷、鈍感だもんな。」
藤「いやいや、北山の方が鈍感だから。俺がずっと好きだったこと気づかなかったくせに。」
北「ふははっ、あれは気づかねーよ。」
でもまあ、スタッフや後輩に目撃されるよりマシか。
今後、身の振り気を付けないと。
ちょっと一息つきたくて、小さな体に後ろから抱き着いた。
藤「ふ〜・・・やっと2人・・・やっぱりこっちのほうが落ち着く。」
北「うん。なんかメンバー居たら調子狂うよな。」
やっぱり2人が一番。
北「・・・ね、ごめんさっき。」
藤「ん?」
北「別にカフェオレでも良かったから」
ふふっ、別に謝んなくていいけど・・・ツンデレかよ。
時間もないから、早くお風呂入れないと。
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momomo055(プロフ) - ゆりさん» わお!ありがとうございます!他の方にもシリーズ化希望のコメント頂いていたので・・・嬉しき( *´艸`) (2018年9月25日 20時) (レス) id: 3bb2616e3d (このIDを非表示/違反報告)
ゆり(プロフ) - このシリーズ大好きです!!!シリーズ化されてめっちゃくちゃ嬉しいです(*´・ω-)bありがとうございますm(_ _)m (2018年9月25日 18時) (レス) id: 5e7d55f102 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ももとも | 作成日時:2018年9月25日 2時