続・宮玉は見た！

1. いつもの俺ら ページ1

「忘れたって何回目？お前にとって付き合うってそういうことか？」


数か月前の喧嘩の発端は、北山が丸3日も連絡を返さなかった事。
忙しくて連絡が取れなかったなんて言い訳に呆れ、つい怒りが先走ってしまった。
ましてやライブ期間中の忙しさもあり、お互いがイライラ状態。
その後は最低限の連絡だけはしていたが、約1か月間プライベートで顔を合わせることがなかった。

喧嘩になると言わなくてもいいこと言ってしまって、すぐに謝ればいいのに意地になってしまう。
こんな喧嘩は今までしょっちゅうあった。
でも1か月も冷戦状態が続いたのはあれが初めて。





ある日、スタッフさんから宮田と北山とフットサルをしに行くと聞き、その日は北山が休みだということを知った。
危機感を覚えていた俺は仲直りをしようと思い、夜に北山の家で帰りを待つことにしていたのだが・・・。


帰ってきたのは泥酔して玉におんぶされた北山だった。







あんなに酔っぱらう姿は何年も見てなかったから、思わず目を丸くした。


玉が帰った後、ベッドで寝ていた北山の傍に座ると、小さな声がした。



「藤ヶ谷・・・もう・・・行かないで・・・」



寝言だったのか意識はあったのかは分からない。
でもその言葉を聞いた瞬間、思わず北山をそっと抱きしめた。

会わなかった間、俺と同じように寂しい思いをしてたんだなって。
そう思うと愛しくてたまらなくなった。


そんな可愛い酔っ払いに抱き着いたまま眠り、翌朝には仲直りを果たすことができたのだ。







まあ、宮玉にまんまと関係がバレたわけだが・・・。

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