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愛梨「しかたないなぁ」
帰りの支度を終えて、そのプリントを持つと、トイレに立ちよった。
なぜなら、美咲のフリをするためだ。
今日の美咲は、ふわふわの髪の毛でポニーテール。
あたしはただ、髪の毛を巻いてただけだから、髪をゴムで結ぶ。
美咲はお揃いが好きだから、同じ髪型にすることがあるけど、今日は違う。
あたしは、見分けがつかないから、あまり同じにはしたくないんだけど。
美咲はなぜかいつも同じにしたがる。
一緒にいても、黙っていると、見分けられる人はなかなかいない。
だから、先生なんて気づくはずなくて、
中学のときも何度か入れ替わったことがある。
それでも誰も気付かないくらいあたしたちはそっくりだった。
美咲はたまに、こうやって自分のフリをしてとお願いする。
あたしはあまり気は進まないものの、ちょっぴりそれに慣れてしまっていて、
美咲の仕草や喋り方は覚えているから、いつの間にか、上手くなりきることができるようになった。
愛梨「…これでよしっと」
髪を束ね、鏡を確認する。
気分はまるで女優。
説教を聞くのは面倒だけど、美咲のために仕方なく職員室へと向かった。
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ガオラー(プロフ) - これ読んで、お気に入りになりました!これからも更新頑張ってください! (2017年3月29日 22時) (レス) id: fbcd2b7fea (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆ - 面白いです!これからも更新頑張ってください!! (2017年1月17日 23時) (レス) id: 8681032002 (このIDを非表示/違反報告)
元赤メガネ(プロフ) - お気に入り登録しました!すっごく面白いです!!続き気になるので更新頑張ってください! (2017年1月15日 22時) (レス) id: 40f531aecb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あいめろちゃん | 作成日時:2017年1月15日 22時