おまえしかみてないから

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大貴「そうそう。このしかめっ面が涼介！」



涼介「うるせぇ」



さっきからほとんど喋らない涼介くん。


大貴くんとは違って、あまり笑わないし、何だか興味もなさそう。


ちょっと、めんどくさそうな顔をしていたので、なんだか緊張してしまう。





美咲「わーっ、やっぱり二卵性は顔とかぜんぜん違うね！なんか、双子同士だし、親近感わいちゃう！」





そう言う、美咲はそんなのも気にしてないみたいだけど。


すごいなぁ。

人に気を使わないし、使わせない美咲。


そういうのがあたしには出来ない。





すると、そのとき、ふと涼介くんの方から視線を感じた。






…あれ？なんかすごい見られてる？





愛梨「えっ…」



あたしがドキッとして、涼介くんを見返すと、喋らなかった彼が口を開いた。




涼介「髪型お揃いとか、小学生みたい」




ふてぶてしい顔で、まるでバカにするかのように言われて、思わず冷や汗が出る。



もしかして、こうやって話しかけにきたのウザいって思われてるのかな？





美咲もそれを聞いて、驚いた顔をしていたけど、人当たりのいい彼女はすぐに笑顔で返す。






美咲「あはは〜、お揃いって楽しいんだよ！女子はよくやるんだから〜。大貴くんも涼介くんも、顔とかは違うけど、やっぱどこか似てるね！」




大貴「だろー？やっぱり、なんか俺ら、似てるんだよなぁ。てか、ごめんね。こいつ、こう見えてもいいやつだからさ、気にしないでねー」





涼介「うるせぇよ」




大貴「ったく、ひでー」




大貴くんの、フォローのおかげで、とくに気まずい雰囲気にはならずにすんだ。


どうやらふたり、見た目だけじゃなくて性格もちがうみたい。

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