「Blue lightning」 ページ3
＊
身体の芯に届くような地響きと、瞼の向こうにチラつく閃光。
微睡みの中から無理やり引き戻された私は、薄っすらと瞼を開いた。
その瞬間、カーテンの隙間に差した青い雷光。
数秒の後に聞こえた耳をつんざくような激しい音に、私は再びギュッと目を瞑った。
途端に窓を打ち付け始めた強い雨。
絶えず聞こえる雷鳴に恐怖すら覚えて、腰元にあるブランケットを手繰り寄せようと手を伸ばした。
その拍子に触れた…柔らかな温度。
隣に視線を向けると、青く光る闇の中に溶け込むような背中が見えた。
……そっか、今夜は───
ようやく私は、さっきまでの行為を思い出した。
まだ身体に残る気怠さは、それだけ彼に愛された証だ。
きっと私はまた、最後の最後で意識を手放してしまった。
彼が、私の中で果てる瞬間の顔を見ないままに…
「怖いのか？」
「あ、ごめっ…起こしちゃった？」
無意識に伸ばしていた手を慌てて引っ込める。
「いや、起きてた。」
うつ伏せに寝転がっていた彼は、顔だけこちらに向けてそう告げた。
いつもよりも掠れた低い声…
だけど、それは私にはあまりにも甘い響き。
「っ…」
「こっちおいで。」
彼の顔を照らした青光り。
再び訪れる地響きの予感に怯える私を、身体の向きを変えた彼が抱き寄せた。
「本当に苦手なんだな。」
薄っすらと笑う気配…
彼の手が、後頭部を柔らかく包んで撫でた。
「朝まで一緒に居てくれる…？」
「当たり前だろ。」
「…ｼﾞｮﾝｳﾝ。」
彼の言う「当たり前」は…
私を安心させると同時に、ひどく切なくさせる。
確かな次の約束なんて…
存在しない、二人だから。
「眠れないのか？」
「…ん。」
一度覚醒してしまった身体は、簡単に眠りに落ちそうもない。
「だったら、も一回する？」
何も身に付けていない素肌がピタリと合わさった。
「どんだけ啼いても今夜は掻き消されるよ。」
妖しく見下ろす微笑み。
その囁きでさえも、一瞬で呑み込んでしまうような激しい雷雨。
消えて欲しくないのは、この温もりだけ。
「意識飛ぶまで愛してやるから。」
愛の意味なんて分からない…
それでも私は、堕ちてしまった。
再び目を閉じたら…
私のこの身体に、激しい稲妻が走った。
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hibisinkuu410(プロフ) - 初めましてm(__)mｲｪｿﾝさんの小説と検索してきました。初めて読んで、ｷｭﾝｷｭﾝ・ﾄﾞｷﾄﾞｷして、他の作品も読めれたら……と思い、初投稿させて頂きます。良ければﾂｲのﾌｫﾛｰも出来れば幸いです。 (2017年1月25日 5時) (
レス) id: 79e0a8589c (このIDを非表示/違反報告)
くまママ(プロフ) - 私は好きですよ(o^^o)萌さんの話。また、読めて嬉しいです。 (2014年11月19日 18時) (レス) id: 8e84bb4fcf (このIDを非表示/違反報告)
waka(プロフ) - 萌ちゃん、やめちゃダメよ。私、萌ちゃんのお話、大好きだから。 (2014年11月19日 7時) (レス) id: b317f10727 (このIDを非表示/違反報告)
ぽん子。(プロフ) - おかえりー！← 私のジョンウンが戻ってきたわー(ぇ) またお話読めて嬉しいよ！！ (2014年11月18日 23時) (レス) id: db7694f338 (このIDを非表示/違反報告)
あひる(プロフ) - 『来年は、俺もあの場所にいる。』カンカーン☆はい、1ラウンド終了。もぉ、ダメダメ。萌さん最高、その後の『お前の為だけの俺でいる』もぉ完全にノックアウト。試合終了。私、萌さんの兄さんに骨抜きですょ。 (2014年11月18日 22時) (レス) id: 498d3a83b9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：moe
| 作者ホームページ：http://www2.hp-ez.com/hp/moenovel/page1
作成日時：2014年11月18日 9時
