【男主】転生したら好きなマンガの世界にいてチート個性持っちゃったのでヒーロー科に入ります2【ヒロアカ】 (ページ18)

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「連絡ありがとうね」

『いえ。わざわざ来てくださってありがとうございます』

「な、なんでここにホークスが…！？」

『俺が呼んだ』

「「「「はい？！」」」」

「はーいお祖母さん連れていくよ～」

ホークスが祖母さんに近付いてがっちりホールドをする。抜け出そうと暴れるが成人男性の力には敵わない。

「A…お前、お前！！」

『……祖母さん』

心の隅で思っていた。小さい頃から支えてくれた、優しい祖母さん。俺の個性が出てくる前、祖母さんは俺を可愛がってくれた。でも、出てきた時から変わってしまった。ただ悲しかった。
俺がこの個性を持って生まれてこなければ、生まれ変わらなければ良かった。

『俺、祖母さんの事が大好きだよ。あの時みたいに、また笑いたいよ』

泣くな。

『祖母さんが褒めてくれた時、凄く嬉しかったんだ。でも、変わっちゃった時から俺はずっと自分が生まれなければ良かったなんて思うようになったんだ』

絶対泣くな。

『でもっ…俺は祖母さんが変わらず好きなんだよ。だから…祖母さんが戻ってきたらまた、笑おうよ………』

ボロボロと涙が溢れてくる。目の前が歪んで、祖母さんの顔も、ホークスの顔も、みんな歪んだ。くそ、泣かないって決めたのに、絶対泣かないって決めたのに…！！

「…君は優しすぎるよ」

ホークスの優しい声が辺りに響く。

「いいか？優しさも必要だが時には厳しさも必要になってくるんだ。それを絶対忘れてはいけないよ」

『はい…！』

「じゃ、俺はこれで」

ホークスは祖母さんを抱えて飛んでいってしまった。涙はとっくに渇れている。顎に残った水滴を拭く。

その瞬間、フッと力が抜けてへなへなとその場に崩れ落ちてしまった。緑谷が駆け寄ってくる。

「A！！」

『あ、ありがとう…力抜けただけや。肩貸してくれん？』

「…わかった。無理しないで」